【中国】人民元年初来、上海総合指数はついに3,000割れ

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谷本　憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

日本時間平日朝10時15分に、中国人民銀行は「人民元基準値」を公表いたします。
基準値の上下2%の範囲で取引が行われる仕組みです。

中国、人民元の手綱緩める－中心レートは昨年11月以来の元安水準
中国人民銀行(中央銀行)は20日、人民元取引の中心レートを昨年11月以来の元安水準に設定した。当局が元相場の手綱を緩めつつあることを示唆している。
人民銀はこの日の中心レートを1ドル＝7.1192元に設定。前日に比べて0.0033元の元安・ドル高水準となった。
中国本土の人民元は7.26元前後でほぼ変わらず。一方、オフショア人民元は年初来安値を更新した。人民銀は20日、貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)を据え置くと発表。元安圧力は根強く、当局による緩和余地も限られている。(20日付ブルームバーグ)

左軸：JPX金(円)　　右軸：人民元対ドル基準値(上下逆注意)

昨日20日、中国当局は貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)を据え置くと発表しました。

中国の貸出金利指標LPR、6月も据え置き－人民銀は慎重姿勢
中国人民銀行(中央銀行)は20日、貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)を据え置くと発表した。人民元安圧力は根強く、当局による緩和余地も限られている。
1年物LPRは3.45%と10カ月連続で据え置き。ブルームバーグが調査したエコノミストの大半が予想した通りだった。また、住宅ローンなどの参照金利となる5年物LPRは3.95%で維持された。
LPRは20の銀行が最良顧客に提示する金利に基づく。中期貸出制度(MLF)の1年物金利に対するスプレッドとしてクオートされるが、人民銀は先に10カ月連続でMLF金利の変更を見送っていた。(20日付ブルームバーグ)

人民銀行により基準値が大幅に安く設定されたことにより、中国人民元は対ドルで年初来安値を更新しています。

昨日20日、ドルは対人民元で一時7.2604まで上昇。

人民元は対ドルで年初来安値を更新しました。

上海外為市場＝人民元7カ月ぶり安値、基準値の元安設定受け
上海外国為替市場の人民元相場は7カ月ぶりの安値を付けた。中国人民銀行(中央銀行)が基準値を大幅な元安方向に設定したことが背景。
人民銀は取引開始に先立ち、基準値を7.1192元に設定。これは、2023年11月以来の元安水準だった。
スポット人民元は序盤に7.2605元と、23年11月以来の安値を付けた。中盤時点では7.2602元と、前場終値より30ポイント元安で、基準値からは1.98%元安。
中国人民銀行はこの日、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を市場の大方の予想通り据え置いた。LPRの据え置きは、当局の金融緩和策が引き続き人民元安によって制限されていることを浮き彫りにしている。もっと見る
オフショア人民元は国内スポット市場より231ポイント元安の7.2833元で取引された。(ロイター)

上海総合指数も下落の流れが続いており、昨日は3,005.44で引けています。

上海総合指数、高額消費しぼみ急落　3000割れ迫る
不動産不況をきっかけに広がる高額消費不振が中国株の重荷となっている。代表的な株価指数である上海総合指数は心理的節目の3000割れが近づく。5月の小売売上高は前月より伸び率が拡大したものの、個人消費の先行きに対する市場の見方は厳しさを増している。(日本経済新聞)