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大起証券㈱ Tel:06-6300-5757(代表)
谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員
先週金曜日夕方、日本証券クリアリング機構よりJPX金の証拠金変更がアナウンスされました。
JPX金の証拠金は、1枚あたり106,000円引き上げられました。
これまでは証拠金の9割を越える値動きがあった場合、1万円程度の引き上げがありました。
今回10万円を越える引き上げとなったため、証拠金引き上げによる相場への影響が注目されます。
大阪取引所に移管後、証拠金が10万円以上引き上げられた例はこれまでに2回あります。
・ウクライナ侵攻
2022年3月9日、国内金価格は229円高で終了。
このとき、証拠金が大きく引き上げられました。
翌日にゼレンスキー氏が「譲歩の用意ある」と発言、地政学リスクがゆるみ3月10日は233円安で終了しました。
連日の200円オーバーとなったため、証拠金増額は4月上旬まで続きました。
高額な証拠金がネックとなり、このあと約半年間は横ばいが続きました。
・コロナショック後
その前となると、コロナショック直後の証拠金が注目されます。
2020年に大阪取引所に移管されたあと、金の証拠金は大きく引き上げられることになります。
年初は10万円だった証拠金は、コロナショック後のコロナバブル時に24万円にまで増額されました。
その後の乱高下時に、ピークでは384,000円にまで増えました。
証拠金と金価格の推移は、このようになりました(2020年当時)。
左軸:JPX金 右軸:証拠金(円)
この年のポイントは、証拠金を「一気に」下げたことです。
9月11日時点で378,000円だった証拠金は、翌週14日から252,000円に引き下げられました。
これにより、取組が大きく増加。
右軸:JPX金総取組(上下逆注意)
証拠金が引き下げられたことにより個人投資家は買い玉を増やし、結果下値波乱となりました。
今回も証拠金が大きく引き上げられましたが、このあとどのように減るのか。
そして証拠金引き下げに伴い、取組がどのように増えるのか。
証拠金の減り方、内部要因に注目です。
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