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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員
米国金融当局による急速な引き締め見通しや中国リスクから、全般リスク回避ムードが市場を支配しています。
コロナショック後の金融緩和により世界的な株高となりましたが、欧米をはじめとする金融緩和の終焉により、株高にもついにピリオドが打たれ始めています。
やがて原油や貴金属といった商品市況にも「換金売り」の波が押し寄せてくるものと期待されますが、「暗号通貨」にも同様の動きが見られます。
こちらは暗号通貨の代表格、「ビットコイン」の値動きです。
昨年7月20日に、安値29,341ドルを記録しています。
東京オリンピック開幕直前、当時のことを覚えておられるでしょうか。
米消費者物価、2008年以来の大幅上昇－市場予想の全てを上回る
6月の米消費者物価指数(CPI)は前月比で急上昇し、2008年以来の高い伸びを示した。伸び率はブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の全てを上回った。極めて緩和的な金融政策を維持するという米金融当局のコミットメントが試される。(2021.07.13ブルームバーグ)
南アで暴動、死者72人 前大統領の収監に抗議
南アフリカで、ジェイコブ・ズマ前大統領の収監に対する暴力的な抗議活動が起きており、13日までに72人が死亡した。
クワズール・ナタール州とハウテン州の主要都市や小さな町では、放火や高速道路の封鎖、企業や倉庫で略奪が起きた。
BBCはダーバンで、1階の店舗が略奪被害に遭い、火災に見舞われたビルから赤ちゃんが投げ下ろされる瞬間を撮影した。
12日夜にはソウェトのショッピングセンターで略奪が起き、10人が死亡した。(BBC)
コロナ感染拡大などを背景に、南アでは暴動が拡大しました。
アメリカでは物価上昇がクローズアップされ、ブラード総裁は「来年3月までにQEを終了させるべき」とこのころからおっしゃっていました。
それまで「ハト派」とされていたブラード総裁の発言はサプライズとされ、かつこの時期から「緩和縮小」に言及している数少ない当局者として、今後もブラード総裁の発言は注目されるでしょう。
ちなみにパウエル議長はCPI発表翌日に議会証言を行っており、「大規模な金融緩和が依然として適切」とおっしゃっています。
目先3万ドルの攻防が続いていますが、「コロナ緩和」の申し子であるBTCの下げはこんなものではないと思います。
コロナ緩和が本格的に始まる2020年以降の月足ですが、3万ドルの攻防がいかに大事かお分かりいただけるでしょう。
割り込むと、1万ドル近辺までの調整も期待できそうです。
BTC3万ドル割れは、本当の意味での「コロナバブル」の終焉です。
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