【CFTC】10年債買い越しは一時的か | 浪風谷本

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CFTCとは"U.S. Commodity Futures Trading Commission"の略で、米商品先物取引委員会のことです。

米国内での先物取引を監視する権限を持ち、取引参加者の保護に努めています。

CFTCは各取引所に各々の上場商品の建玉明細を公表するように義務付けており、毎週金曜日にその週の火曜日時点の参加者別建玉明細"Commitments of Tradersを公表しています。(2017.10.30記事)

 

日本時間先週土曜日早朝に発表されたCFTC建玉明細によると、大口投機玉による米10年債ポジションは2,254枚の買い越しとなっています。

 

左軸:米10年債利回り(%)    右軸:大口投機玉買い越し(枚)

 

上記は「トランプ当選以降」の「米10年債大口投機玉買い越し」ポジションです。

2017年末を最後に、一貫した売りポジションが続きました。
ところが今回公表された中身を確認すると、ついに2年半ぶり買い越しとなりました。
特に最近の「イールドカーブコントロール」議論から長短利回り格差の縮小が意識され、長期債売りポジションの大幅な解消が見られたと考えられます。
 
 
長短の出し入れによりますので長期ポジションのみによる判断は難しいのですが、それでも10年債ポジションとNY金の間には相関関係が見られます。
 
当たり前と言えば当たり前ですが、10年債買いポジション拡大期にNY金は上昇する傾向が見られます。
今回は2月21日の398,919枚売り越しから徐々に売りポジションが解消され、ついに2017年12月12日以来となる買い越しとなりました。
 
どこまで買いポジションを広げるのか。
目安として、買いポジション拡大(売りポジション解消)期間が挙げられます。
 
過去の例からは、約4ヶ月と考えられます。
今回は2月21日が売り越しピークでしたので、4ヶ月というとそろそろではないでしょうか。
つまりここから10年債ポジションは再び売り越しとなり、NY金の頭を抑えるという予想です。
逆に「イールドカーブコントロール」議論が下火にならない限り、10年債買い越しポジションはなかなか解消されず、NY金に対する上昇圧力となります。
大口投機玉による10年債ポジションは、毎週土曜日更新時に掲載しています。
 
 

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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員