ドル、33年ぶり高値に 米国1強でマネー集中
ドルの総合的な価値である名目実効レートが1985年以来33年ぶりの高値を付けた。米経済の強さが歴史的に際立ち、世界のマネーがドルに向かっている。ただ急なドル高は新興国不安に拍車をかけ、米景気へのブレーキにもなりうる。(11月9日日経新聞より)
記事によると、国際決済銀行(BIS)が61カ国の貿易量を踏まえて7日に算出したところ、10月末のドル指数が128.51となり、プラザ合意があった1985年以来の高さになったようです。
(11月9日日経新聞より)
今朝更新記事で、新興国通貨の弱さを指摘いたしました。
理由はよく分かりませんが、例えば南アランドは東京時間昨日早朝を天として、ジリ安です。
FOMCにも反応しましたが、キッカケではありませんでした。
本日のドル/人民元は、午前中に6.94台後半へと再上昇しています。
新興国通貨が下がり始めた時間は、米国中間選挙の結果が出揃い始めた時間と思われます。
ボーダーレス経済を推進したい投資家による選挙妨害が回避されたからでしょうか。
中間選挙の結果見極めから一時撤退していた新興国売りが、再び再燃したのかもしれません。
ロシアルーブルも下げており、先月3日以来の水準です。
ルーブルドルとNY原油
ルーブルドルとNYパラジウム
ルーブルに関しては米国による対ロ制裁の影響なのか、原油価格下落によるものなのかは分かりませんが、10月上旬の安値水準を下抜けると、加速がつきそうです。
同じことはユーロドルにも言え、月末の「ダブル・ノータッチ・オプション」による買い戻しで1.13割れが回避されましたが、お盆の借りを返すことが出来るか、期待が高まります。
こちらも朝指摘いたしましたが、ひょっとすると週明けのポンド相場はブレグジット期待から買われる可能性もあります。
この場合は、ドル高の阻害要因となります。
ルーブルやユーロ、そして円も下抜け直前であることを覚えておかなくてはなりません。
ドル円の年初来高値は、10月4日の114円55銭です。
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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員