昨晩更新「内部要因 9月20日」にて、「過去記事見てくれ」というニュアンスを書いてしまいました。
東京白金取次者占有率が上昇すると白金価格は上値を追うということを言いたかったのですが、最近の傾向も踏まえたうえで改めて検証させていただきます。
東京白金の特徴(陽)
主に次の2点があげられます。
・取組が減るにつれ、上値を拡大する
取組が増え切った場面で底、減ると天井という傾向が見られます。
東京市場が新システムに移行して以来、東京白金総取組が4万枚を割ったのは、今年2月23、26日の二日間だけです。
昨日終了時点での総取組は、50,998枚です。
・取次者占有率が上昇するにつれ、上値を拡大する
取次者占有率とは一般投資家ポジションに占める取次者経由の割合ですが、東京金とは違い高ければ高いほど天井に近い傾向が見られます。
東京白金は特に新システム移行後一般投資家が売り越しになったことがないため、仮に値段が上がったとしても降りられない玉が常に相当数存在します。
このような玉が常に取次者経由カテゴリーに存在しているとみられるため、価格上昇局面では取次者経由以外の一般投資家玉の買いが降りて、占有率が上がると解釈しています。
最近の占有率は12~13%で安定的に推移していましたが、9月13日にいきなり14.3%まで上昇。
この日の引け値2,860円から、現在は一気に100円ほど切り上げてきました。
取次者経由以外の玉は降りるわけですから、総取組が減ることにも納得できるわけです。
東京白金の総取組減の目安は45,000枚、占有率は20%ぐらいでしょうか。
東京白金の特徴(陰)
限月 |
9月19日取組(枚) |
|
9月18日取組(枚) |
2月 |
10,438 |
← |
10,650 |
4月 |
11,150 |
← |
11,229 |
6月 |
9,870 |
← |
10,846 |
上記は連休明け(18日)から昨日(19日)にかけての東京白金各限月取組推移ですが、昨日ついに2月限と6月限の取組が逆転しました(6月が2月を下回る)。
2019年2月限
2019年4月限
2019年6月限
お盆の急落時、先限は6月限でした。
2月は3,200円、4月は3,100円の買いが降りられず、6月は買い玉が助かり始めたため、このような並びになっています。
6月限の取組が売りに傾斜すると、先2本が売り取組となります。
相場格言に「下げ相場において、先2本の取組が売りになると買い転換」というものがあります。
6月限が売りに侵食されるかどうかのラインは、3,000円でしょう。
もしくは、10月限が高値発会するか。
俄然注目ラインに入ってまいりました。
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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員