現在の東京金内部要因をカテゴリ別と8月限取組から確認します。
・カテゴリ別による検証
8月8日終了時点の東京金カテゴリ別取組高表6分類を確認しておきましょう。
当業者 |
業者など |
投資信託 |
投資家 |
取次者経由 |
外国業者経由 |
||||||
売 |
買 |
売 |
買 |
売 |
買 |
売 |
買 |
売 |
買 |
売 |
買 |
46,766 |
593 |
21,892 |
6,507 |
10 |
611 |
19,789 |
85,898 |
3,317 |
13,616 |
20,458 |
5,007 |
(総取組112,232枚)
当サイトでは当業者、一般投資家と分けています。
ゆえに一般投資家は76,408枚買い越し、当業者は76,408枚売り越しです。
右軸「一般投資家買い越し枚数」は上下逆になっていますが、東京金との相関性は高いと言えます。
一般投資家買い越しピークは7月23日の85,783枚です。
7月23日の帳入値は4,385円ですので、一般投資家買い越しは減っていますが、価格はさらに低下しています。
このへんの事情について、当サイトでは補助指標として「一般投資家に占める取次者経由の割合」を使用しています。
上記のように、占有率の上昇と価格の低下にはそれなりに関係があるように思われます。
昨年8月のジャクソンホール以降東京金は一つ上のレンジに移行しましたが、その中で取次者経由占有率は常に10%を割っていました。
10%を越えると危険水域としていましたが、今年2月に割り込んで以降10%台の推移が続きます。
一時12%台中盤まで低下していましたが、昨日は13.48%、約3週間ぶり水準まで上昇しています。
日々の動きについては毎平日20時過ぎ更新の「内部要因」をご確認いただきたいのですが、現状はまだまだ一般投資家の買い越し規模が大きく、占有率も再び上昇途上にあります。
・8月限取組による検証
先週記事「東京金2018年8月限」当時の8月限取組は7,207枚でしたが、昨日ようやく1,034枚減り5,947枚となりました。
昨年8月レンジ切り上げの際、当時先限の8月に両建の買いが入り、それが残ったと解釈しました。
昨日の東京金一般投資家買い越しは2,100枚減、8月限取組も1,034枚減ったので、8月限はやはり一般投資家の買いでしょう。
昨日は12時32分に884枚、12時33分に137枚出来ましたので、ここで落ちたと思われます。
一般投資家が売ったとして、では誰が買い戻したのでしょうか。
上記カテゴリ別取組高表によると、昨日買い戻したカテゴリは「業者など」です。
正確には「商品先物取引業者、プロップ、マーケットメーカー」です。
このカテゴリは昨日時点で15,385枚売り越しですが、前日と比べ1,132枚売り越しが減っています。
今日も8月限は12時11分に317枚、12時17分に725枚出来ましたので、1,000枚ぐらい減っているでしょう。
マーケットメーカー売り越しは今日で14,000枚ぐらいに減っていると想像できますが、どの値段までだと応じるのか。
極端に売り越しが増えた水準を考えると、自ずと答えも見つかりそうです。
参考資料
6月18日~7月11日東京金出来高/時間BEST10
時間 |
東京金(円) |
出来高(枚) |
6月15日22:00~23:00 |
4,560~4,585 |
13,257 |
6月15日23:00~24:00 |
4,538~4,566 |
12,493 |
6月18日09:00~10:00 |
4,545~4,553 |
8,278 |
6月15日21:00~22:00 |
4,582~4,611 |
8,221 |
6月19日20:00~21:00 |
4,480~4,513 |
7,765 |
7月11日10:00~11:00 |
4,443~4,458 |
6,619 |
6月19日09:00~10:00 |
4,528~4,534 |
5,394 |
6月18日08:45~09:00 |
4,551~4,554 |
5,263 |
7月03日10:00~11:00 |
4,403~4,426 |
4,963 |
6月25日10:00~11:00 |
4,464~4,476 |
4,439 |
赤色は4,600円台、青色は4,500円台、黄色は4,400円台(「54,750枚の壁」より)
お知らせ
今晩の内部要因更新が遅れそうです。
たびたび申し訳ありません。
お問い合わせ Tel:0120-448-520
(平日8:00~17:00)
日本フィナンシャルセキュリティーズ㈱
谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員