ユーロ強気一辺倒の危険性 | 浪風谷本

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実は昨日一番大きく動いた通貨は英ポンドでした。

東京タイム序盤ポンドドルは1.305水準でしたが、ヘルスケア法案をめぐる報道によりドル安が進行。

ポンドドルは値を上げ、日本時間昨日17時半英CPI発表直前には1.3125まで上昇しました。

これはブレグジットからの安値1.2以降では最高値となり、約9カ月ぶりの水準となりました。

ところが英CPIは蓋を開けてみれば2.6%となり、予想2.9%を下回る結果となりました。

これによりポンドドルは1.304まで下落し、ポンド円も147円31銭から146円10銭まで下落しています。

堅調な物価上昇を背景に利上げ期待が高まっていたポンドでしたが、これで脱落です。

ドルも同様昨日のヘルスケア法案断念により(一応来週採決とのこと)さらに一歩後退。

先日のイエレン証言でも自然利子率の低さから政策金利を引き上げる必要はないと解釈され、

目下強気になれるのはユーロだけとなっております。

そのユーロに関しては明日のECB理事会が注目となりますが、

先月28日のECBフォーラムでのドラギ講演のような内容でしたらユーロ独歩高の可能性もあります。

この場合欧州株、特にドイツ株の大幅な調整が予想されます(ドラギ講演でDAX指数は3%下落)。

ECBはサプライズを嫌い市場に織り込ませていく手法をとるのが通説ですが、

先月ECBフォーラム翌日にECB関係者が「市場は間違った解釈」などと発言していることから、

6月28日マリオ・ドラギ発言は「スーパー過ぎた」と解釈されているのかもしれません。

来月の「ジャクソンホール」でも間に合うのですから。

 

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