賭博堕天録カイジ 24億脱出編・第277話『歓待』感想 ~風呂上がりの一杯~ | ツェーイーメン ~福本漫画感想日記~

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感想の前に、前更新分について
 
単刀直入に言えば、先日行われたリアルカイジGPを不参加に終わったという報告です。
しかし経緯が経緯だけに放心状態となってしまい、勝手ながら初めてのアメンバー限定記事とさせて頂きました。
 
現在まで40を超える申請をいただき、ご心配とお手数をお掛けしてしまいすみません。
GPについては縁が無かったと切り替えます。
 
 
 
以下、今週のカイジ感想です
 
前回まで、軽トラを廃棄するも交通手段を失ったチャンは、怪しげなおじさんの自宅で1泊することに。
 
翌朝には最寄り駅へ送っていただく約束となりましたが、どうやらおじさんはチャンを不法投棄者と疑っている様子もありました。
 
何度も警察から表彰を受けていることも判明しましたから、お世話になりつつも隙を見せてはいけませんね。
 
しかし疑われていると知らないチャンは、促されるがまま疲れを癒やしに風呂へ。
 
そこは廃屋じみた外装通り、お風呂というよりむしろ汚風呂!

二日間不眠不休で気を張りっぱなしでしたからね・・・それは気持ちいいだろうな。
 
しかし存分に寛ぐ間、ナンバープレート等が入ったカバンは無防備に晒されてる状態。改められればそれまでです。
 
おじさんは着替えや食事を用意していたのでその気は見せませんでしたが、チャンは気を抜きすぎじゃないか・・・?

風呂から戻ると、テーブルにはシューマイ、餃子、アジフライ、イカ焼き等が並んでいました。
いや「すいません」じゃないでしょ(°д°;)
なぜ勧められるがままに酒飲んじゃうの!?
 
前回のラストではやんわりと断っていたのに・・・どうした。
ここへ来て危機感が欠如してるな。
 
しかし考えてみれば・・・この酒は風呂上がりの一杯ですし、並んでいるのは酒のつまみに最適な一品料理ばかり。
 
作為的に酒を断りにくい流れを作っているのか。
このおじさん・・・ますます怪しい。
 
 
二人は談笑しますが・・・
いつしか話題はおじさんの自虐ばかり。
 
どうやら泣き上戸らしく、もはや将来も希望もない、残る式といえば葬式だけ・・・
そんな弱音の嵐がチャンを襲います。
 
しかしチャンの経験上・・・仮にその生きざまが路傍の石同然でも、生きてさえいれば浮上のチャンスは巡ってくるはず。
 
必死の励ましを受け、おじさんはようやく顔を上げました。
哲学的路線に話が進むかと思ったらシャレ落ちかよw
どこか黒沢の茜ばあさんを思い出すな。
 
 
一方・・・
栃木の空き家に潜むカイジとマリオは、就寝前にチャンの動向を想像していました。
 
その細心かつ慎重な性格からして、天候不良や事故による足止めは避けようとするはず。
既に遠方の地からは離れ、こちらへ向かっていると予想しました。
チャン実はまだ
広島の片田舎!
 
98年といえば携帯電話の普及率は3割程度。
当然3人は持っていません。
 
連絡を取れないため二人は楽観していますが、現実はそう甘くありませんね。既に順風は途切れています。
 
そして日付が変わった頃・・・
・・・何してんの!?完全に出来上がってんじゃねえか(@Д@;
もう二人はベロベロ。
 
目覚ましを5時にセットして寝床に付きましたが・・・
こんな状態で起きられるのか。
 
すぐに運転が控えているというのに二日酔いも心配だよ・・・。
 
・・・チャンが爆睡する横で、おじさんは起きたまま!(´Д`;)
 
何を狙っているのかは・・・もはや推して知るべし。
これは大ピンチだろ。
 
 
風呂とつまみで酒を断りづらくして、無視しづらい長話で深酒を誘う。
より深い眠りへいざなうための仕掛けにまんまと嵌ってしまった。
 
しかも、おじさんは随分と人に触っていないから・・・と理由を付けてチャンと手を繋いだまま寝ています。
 
これも一見すると人肌が恋しいピュアな老人、というだけですが・・・
人間は就寝時に脳や体を休息させるために、代謝量を減らそうと体温が2℃ほど下がります。
 
つまり確実に眠ったかどうかを計るための策なのでしょう。
 
これも先に孤独をアピールする自虐的な語りがあったことで、手を繋ぐ行為への不自然さを消している。
 
なんだ・・・とぼけた振りして、着々と策を積み重ねてる。
この小慣れ様は初めてじゃないな。さすがに何度も表彰を受けているだけありますね。
完璧な摘発へのプランが出来上がっているのでしょう。
 

 

しかしチャンはここに来て情けないな・・・。
風呂はまだしも酔いつぶれる寸前まで酒を煽るなんて、23億円が賭かった逃走という事を忘れてないか・・・。
 
おじさんに対する警戒が全くゼロに近いというのも解せない。
 

このままではチャンが目を覚ました頃には5時などとうに過ぎ、警察がすでに辿り着いていた・・・という流れでしょうね。

 

問題となるカバンはチャンの頭上に普通に置かれたまま。

特に細工する時間もありませんでしたが、実は既に手を打っている事を祈ります。

 

ここからどのようにして通報・逮捕を回避するのか、おじさんは想像以上に手強いようですし、事態は厳しくなってきましたね・・・。

 

次回は休載。

先が気になる・・・!

 

 

・週刊ヤングマガジン№17(2018/04/09号)より。