1日外出録ハンチョウ 第24話『武器』感想 ~美味い牡蠣にはノロがいる~ | ツェーイーメン ~福本漫画感想日記~

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綺麗なバラにもトゲがある。
何事もリスクは付きものですね・・・

 

 

それでは久々にハンチョウの感想です。

2か月分近く溜めてしまいましたが、いつものように一つずつ。

 

 

1月某日のこと、地上に出た大槻・沼川・石和の3人は牡蠣バーに来ていました。
 
私もたまに一人で鍋を作りますし、スーパーでカキフライが視界に入ったら自動的にカゴにいれるくらい牡蠣好き(^∇^)
遂に来ましたか。

 

特に冬の牡蠣は上手い・・・

都会には牡蠣バーなんて店があるのですね。羨ましいな。

 

3人もさっそく王道のバター焼きを注文。

この悪魔的なまでの・・・
旨みのせい・・!
 
牡蠣はこの時期になるとクリーム化し、さらに濃厚となります。
 
しかもその貝はさながら天然の器。
網焼きで出てくる汁も、こぼすことなく堪能出来ます。
 
これはもはや、人間に食われるために進化したとしか思えませんね。
 
よって煮、焼、揚、燻・・・
あらゆる調理法によって牡蠣は貪られ続けてきました。
 
 
しかし、そんな人間の横暴に反抗するかのように・・・戦慄の武器を持った個体も稀に存在します。
 
その武器の名は・・・ノロウイルス!
 
人が感染すると、24~48時間の潜伏期間を経て発症。
とめどない嘔吐や下痢、腹痛、発熱等に苛まれることとなります。
 
それは味の良さからは想像できない地獄の苦しみ・・・
 
現実でもノロウイルスによる集団食中毒はよくニュースになりますね。
つい先月には、三重の牡蠣食べ放題店で36人が被害に遭っています。
https://www.asahi.com/articles/ASL2M5JQVL2MONFB015.html

 


その殆どは、生や加熱不十分の調理が原因。
 
しかし・・・大槻たちが次々に注文するのは、フライやアヒージョ、ピクルスなど、
あらら・・・それはトラウマになるね。
 
牡蠣としては唯一の武器も無効化され、ただただ蹂躙されるだけ。
 
3人はさらに蒸し焼きを食べ終えて一通り満足しますが・・・
それらが美味ければ美味いほどに、生のポテンシャルが気になります。
 
充分に加熱すれば安全、しかし生が一番美味いこともまた事実。
 
しかも・・・牡蠣の旬は3月頃ですが、それは最もクリーミーさが増す時期。生食に限れば身が引き締まっている1月が食べ頃です。
 
せっかくの外出なのに・・・この機を逃していいのでしょうか?
 
3人の思惑は一致しますが、やはりノロがチラつき踏み切れません。
すると・・・
検出されず、というのは見つからなかっただけでウイルスがいない保証はありません。
それは文章の下に免責事項が続いていることからも明らかです。
 
ただ納得できる理由は得たわけですし、ここまで流れを作った以上は僅かなリスクを気にしていられません。
 
班長は満を持して生牡蠣を注文すると、やってきた店員の苗字は野呂・・・Σ(~∀~||;)
しかしあからさまなフラグにも、3人は見て見ぬふりを決め込みます。
 
今は食欲優先!
うわあぁぁぁ・・・深夜にこれ以上ない飯テロ。
ガチで涎が出てくる・・・。
 
最初に切り込むは宮城県・雄勝湾産。
ほどよい塩気と旨みを含んだ、クセの少ない食べやすさが特徴です・・・!
石和・・・一個くれよ・・・!(@Д@;
 
続いては三重県・浦村産。
こちらは甘味や旨みはもちろんのこと、そのしっかりとした噛み応えがたまらない・・・!
ぐぐぐぐぐ・・・美味そうに食いやがる・・・!((((;゚Д゚))))
 
そしてトリを飾るのは北海道・昆布森産。
ただただ祈るのみ・・・!
感染をっ・・・!
 
バ・・・バカなっ・・・!
豪快に食らい尽くして終わり・・・だと!?
 
あまりに3人が美味そうなもので、途中から反攻したい牡蠣の方を応援してたのに( ゚∀゚ )
無事に帰ってしまったようですね。
 
早い話、読者を嫉妬させるほどに牡蠣の魅力が溢れたエピソードでした。
 
どんでん返しがない回はどこか叙情的であったり感動的な流れとなるパターンがありがちでしたが、今回のようにストレートに食をアピールするのも面白いな。
 
そしてウイルスへの注意喚起も響きましたね。
加熱調理はもちろんのこと、3月に入って寒さは和らいできましたが気を抜かず、手洗いうがい等もきちんと行おう。
 
 
・週刊ヤングマガジン№8(2018/02/05号)より。