中間管理録トネガワ 第37話『星屑』感想 ~圧倒的コンプライアンス~ | ツェーイーメン ~福本漫画感想日記~

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今回のトネガワは、久々に第3会議室から。
 
新加入した西口と津久井もいますね。

人間競馬・・・!
 
おお!遂に新章突入ですか!?
ここ最近は原作設定との絡みが少なかったので嬉しい。
 
そして、カイジ本編でもスターサイドホテルはオープン前でしたから、それほど時期に差は無いものと思われます。
遂に利根川失脚のXデーが近づいてきたのかもしれない・・・。

 

 

初の開催となる今回、進行や管理は他チームの担当。

 

しかし、後に担当が回ってくる可能性もあるため、研修のためにチーム全員で見学することとなりました。

 

 

言わずもがな・・・人間競馬と電流鉄骨渡りは、死の危険性が高い狂気の沙汰。

確かに、チーム利根川の黒服はみんな心優しいですから・・・そんな常軌を逸したギャンブルを考え付くとは到底思えなかった。

 

企画をした時点で殺人の幇助とも取れますし、それに向けて一丸となって準備するような姿も見たくなかったからね・・・。

 

いきなり利根川を悪人モードにするのも不自然ですから、チームのイメージを保つ意味でも、これは会長自らの発想とする他になかったのかもしれません。

 

 

堂下は人間競馬の内容を質問しますが、

利根川はあまりに悪魔的過ぎるからと、敢えて詳細には口をつぐみました。

確かにアレは・・・自分の目で確かめた方が手っ取り早いかもね。

 

 

 

そして3日後、午後8時。

スターサイドホテルの地下には多重債務者が集まっていました。

 

しかし、

その光景はあまりに非人道的。

残念ながら帝愛の圧倒的コンプライアンスにより、一部始終が規制されてしまいました・・・!

 

 

まあ・・・これも難しいですが、人間競馬はそのまま描くと殺伐としすぎてトネガワの作風にはそぐわない。

かといってギャグに転換するのは不謹慎ですし、これは苦肉の策かな。

 

阿鼻叫喚の宴が始まりましたが・・・

チームでただ一人、山崎だけは現場に来ていませんでした。

 

というのも、この日は1週間前から申請していた有休の使用日。

いや全然違うわw 殺伐さの欠片もない(^_^;)
まあ・・・これまで会長の抜けっぷりを思えば、むしろこちらの方が妥当な想像ですけど。
 
ただ、航空機回の会長への態度もしかり、ちょっと山崎は会長を舐めている節があるな。付き合いの長い弊害かも。
 
なぜ有休を使ってまで一人焼肉なのかと思ったら、エプロンからゼッケンを連想させるためか。なるほど。
 
ちなみにこの焼肉店の名前は「焼肉じゅうじゅう」、カイジが地下から解放された45組とともに入ったお店ですね。

 

 

人間競馬の方はいよいよ出走ですが、またもコンプライアンスに引っ掛かり割愛!

 

そして人間競馬も終了した頃、山崎も店を後にして池袋のドン・キホーテへ。

 

特に目的もなく散策していると、イタズラグッズのショックペンが目に留まりました。

 

芯を出そうとノックすると電流が走るヤツですね。

確かに展示されてたら試したくなる。

 

IMG_20170722_110844822.jpg

いや電流のレベルが全然違うわ(^◇^;)

 

何このしょうもない対比w

それが狙いでしょうけれど、何とコメントしたらいいのか分からんw

 

 

とはいえ当然・・・凄惨な鉄骨の方は見せられないわけで、

兵藤会長の
この悪魔的笑みで・・・
察して欲しい・・・!
 
悪魔の愉悦・・・(°д°;)
珍しく魔王の表情を見せたな。
 
これまではややボケキャラに寄りすぎていた気がしますし、たまには本来の残虐性、醜悪ぶりが前面に出ている回があってもいいね。
 

 

そして債務者たちが星と散っている頃・・・

 

山崎は趣味のボルダリングで汗を流していました。

だから同じ落下でも深刻度が違いすぎるってw
なぜさっきから遊びと死をリンクさせるのよ(^_^;)
 
 
というか、サングラスを着用したまま登るのは危険じゃないかな。度が入っている訳でもないだろうし、外せばいいのに。

 

 

 

気付けば夜も23時を回り、帰宅の途に就く山崎。

 

すっかり放置していたスマホをチェックすると、LINEに20件の未読が・・・!

それは、利根川を除くチームで作ったグループチャットでした。

帝愛の暗部を目撃してみんなドン引きか・・・まぁこの反応は当然だね・・・。
 
ただ、帝愛は闇の多い企業ですし、自分たちがその一員という事実からも目を背けてはいけない。それも利根川が見学させた意図の1つじゃないかな。
 
ショッキングだったでしょうが、出世した暁には取り仕切る側に回ることがあるかもしれません。
早めに認識して損は無かったと思う。
 
 
ちなみに荻野のアイコンが赤ちゃんですが、これはもしかして・・・25話で結婚した奥さんとの子供かな?
それだけ作中の時間も経過していたのですね。
 
本来モブである黒服にもそれぞれの人生がある、それが実感できて良い小ネタだと思う。

 

それはポップなスタンプで聞いていいことじゃない・・・w
何も知らないので仕方ないけどね。

 

というか、山崎のアイコンは誰・・・?

そんな砕けた表情は見たことがないけど、山崎本人なのかな。

屈託なく笑っている山崎は貴重だ。

 
 
すぐに佐衛門が返信しますが、その間際で山崎のスマホがバッテリー切れ。
 

山崎は翌日になって真相を聞いたようですが、読者にとっては最後まで詳細不明のまま、今回は終了。

 

残念ながら

やはり・・・

 
うーん・・・山崎による比喩は面白かったですが、せっかくの鉄骨渡り回がそれだけに留まったのはちょっと消化不良感が否めないな。
 
とはいえチームが干渉できない、そして現場を描写することもできないという制約がある中では仕方ないか。過剰にシリアスに寄りすぎても嫌ですし。
 
ただ、鉄骨渡りは限定ジャンケン同様に一つの大きな枠組みですから、今回の間接的な描写だけで済ますのは勿体ない。
 
利根川が失脚するまでの原作ネタもあまり残されていないだけに、次回以降で展開が広がることを望みます。

 

※月刊ヤングマガジン№8より。