「ゆうちゃん」 | 但野正雄タダノマサヲのブログ

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         「 ゆうちゃん 」





     詩人、童話作家 タダノマサヲ







ゆうじが死んだ



ゆうじと俺は同い年



俺とあいつは二十歳の時知り合った



大人になってからの友達だった



大人になってからの親友だった



血の繋がった親戚よりも



俺にとって大切な奴だった






ゆうじは四年制の大学を卒業するときに



警察官の試験を受けた 二度受けた



二度とも満点だったが親族に悪い事を



した人が居て 警察官にはなれなかった





ゆうじは警察官に似合っていた



俺が言うんだから間違いない






ゆうじは柔道四段 凄く強い



だが 俺と違って喧嘩はしない



「柔らの道は人の道」と言って ゆうじは笑う






例外が一つだけある 二度目の警察官の試験に



落ちた時だ 中野の駅前でやったらしい






ゆうじの親父が死んだ時 俺はゆうじの傍に居た



ゆうじの親父の目を閉じたのは俺だ



ゆうじのお姉ちゃんが死んだと時も



俺はゆうじの傍に居た



ゆうじが死んだ時俺はゆうじの傍には居なかった



知らなかったんだ





ゆうじは自分の母ちゃんに、「俺が入院している事



は誰にも言うな!!」と固く口止めしていたらしい





ゆうじの葬式の日 俺は何だかぼんやりとしていた



俺は何だかピリピリとしていた



ゆうじの母ちゃんが 「タダノさん、ゆうじの顔を



見て行って ・・・」と言ったけど



「お母さん、俺はゆうじの顔はみない」と言った



お母さんは悲しそうな顔をしたけれど



それ以上何も言わず 行ってくれた



葬儀場を後にした俺は



「死んだゆうじの顔なんか見たくねえよ ・・・」と



小さく呟いた後 あいつの笑った顔を思い出し



路地裏に逃げ込む



腹の底から哀しみが湧いてきて 顔が歪み



立っている事さえ困難になって



俺は両手を壁に ・・・・











50から100程の書きかけの作品が頭の中を


駆け巡っています いいね!! ペタ コメント


及びメッセージのお返事が 遅れていますが


これも創作のためと どうかご理解ください

                   読者諸兄様へ



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