私の凶暴性について | 但野正雄タダノマサヲのブログ

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        私の凶暴性について





    エッセイ タダノマサヲノムネノウチ





電車の優先席に座り 足を広げ携帯を耳に当て


大きな声で話す 30歳前後とおぼしき青年を見た


車内はそこそこ混んでいる



青年は脚を投げだしているので その周りだけ


まるで水溜りがあるように人が捌けている


腕まくりした青年の腕には入れ墨が彫られている


乗客たちは関わり合いになるのを避け


遠巻きにしているのだろう


青年の足先の傍らに お婆さんの姿が見える



お婆さんの姿が見えると書いたのは 私が一つ


隣の車両に乗っているからである



「隣の車両まで行って席を譲るのも・・・・・」


と考えていると 電話の終わった青年が今度は


ペンライトを取りだし 天井やら床を照らしている


乗客の顔にも当たっているのだろう 時折顔を


そむけている人も居る



私の心の中は お婆さんに席を譲るどころでは


無くなり あの馬鹿者を何とか懲らしめて


やらなければと考える


しかし私の身体は隣の車両の中だ わざわざ


ドアを開けて 彼の元へ行き 注意をした場合


私の立場も少し微妙になってしまう


だがどうしてもあの青年を注意したい 正したい



そうこう考えているうちに 私の降りる駅に


着いてしまった


私は急いで連結車両の扉を開け 優先席に座り


堂々と投げ出した彼の足を思い切り踏みつける


瞬間 入れ墨の彼が私に向かって


「おい!この野郎!!」と叫んだ 当たり前だ


コンマ一トンの私の体重が片方の足に集中する


のである 痛いに決まっている


振り向いた私は 凶悪な顔を作り 低い声で


一言 「降りるか!?」と囁いた


青年は私の醸し出す 得体の知れない


底知れない恐ろしさを感じ取ったのか小さな声で


「いいです・・・」と答えた



私の望むのは 入れ墨を入れるほど肝が据わった


男ならば 墨を見せながらも「どうぞ!!」と席を


お婆さんに譲る度量を見せて欲しいと言う事なのだ



入れ墨青年の「いいです・・・」との答えにほっと


しながら電車を降りた


正義のやり方が少しばかり違っていると解っているが


私のこの性分は一生変わりそうにない



因みに私の知人(決して友人では無い)の場合


電車の扉の前 携帯電話を使い大声で話す


明らかに暴力団の人間を 扉が閉まる寸前


つり革を両手に ドロップキックする人物がいる


プロレスのそれでは無い本気の両足のキックを


受けた男は ホームにゴロゴロ転がり出る


男は何が起きたのかと きょろきょろ辺りを


見回す 私の知人はそれを見て大喜び



私にはそこまでやる勇気?は無いが


公共の場では 私の様な 私の友人の様な


凶暴な正義?を振りかざす人間もいるので


ほんの少しばかりで良いから 他人に


思い遣りを持ちましょう そうしましょう!!








50から100程の書きかけの作品が頭の中を


駆け巡っています いいね!! ペタ コメント


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これも創作のためと どうかご理解ください

                   読者諸兄様へ



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