↑上記記事の続きです。
自家ワクチン投与から9日経過しました。
動画は10日午後撮影です。
糜爛は前歴を知らなければ気が付かないレベルまで消退しました。
メラノマクロファージセンターが稼働中なのでサビがベタ塗りに濃く、世にも珍しい三毛柄普通鱗和金のように見える個体もおります。(サビは2ヶ月持たずに消えます)
丸物はワクチンの製造が間に合わず、全滅させてしまいました。
この斃死魚を待つ式の改良も、今継続しています。
ヘルペス系ではないかと当たりをつけて、ざっくり全治一週間から10日、と予測を立てていましたが、まさににゾーン内に収まりました。
取り敢えず、この長物槽は一件落着です。
ウイルスとなると、とかく一斉処分で補償金を貰うとか極端な発想になる方が多く、少し驚いています。
鳥インフルのイメージが強いのでしょうか?
あれは、治せないから殺処分をするのではなく、鳥から人間に致死的な疾病として感染するから、危険回避の為に【家禽限定で原則】殺処分になるのです。
原則の範疇を超えるものについては、普通に治療できますし、海外ではH5N1型鳥インフルエンザの家禽用ワクチンも流通しています。
日本で認証されない理由は、おそらくアメリカ発のワクチンではないので(中印発)、俎上にも上げられないとか、一斉処分で利確できる人々が農水外郭にまとわりついてるとか、そういうことなのかな?と。
アサッテの方向に逸れてしまうので鳥フルの話はここで終わりにしますが、魚の一斉処分とか【何かやった気になれる集団生贄】に心奪われる必要は全くありません。
むしろ気にされて然るべきなのは、
【何が媒介して魚にそれが伝染ったか?】ということです。
可能性と聞いて思い起こされるのは、ゴキブリ等の害虫、ネズミ等の小〜中型哺乳類、飛来する水鳥等・・・、このあたりでしょうか?
しかし、魚のヘルペスに関しては、犯人探しにあまり意味を感じません。
ヘルペスが出る魚種ーーー
金魚、鯉、マス類、ヒラメ、ブリ、鯛・・・。
もしかして、です。
生活史で人間と接点を持ちすぎた魚種、完全養殖が確立されたものに限って出るのは、もしかすると人間が媒介してしまった(鳥フルの逆)可能性は否定できません。
子供が居れば水疱瘡、大人でも帯状疱疹、口唇ヘルペス。いずれもメジャーなヘルペス属のウイルス性疾病です。
特に水疱瘡などは、文明を終わらせるほどの激しい毒性を呈していたものが、数千年間感染が繰り返された結果、ウイルスの性質が温和に変異して【酷い発疹と高熱は出ても、死ぬことは少ない】疾病になったものと言われております。
人間社会にはヘルペス属の病原性ウイルスが行き渡りきっています。というよりも、もはや人間とヘルペス属ウイルスは共存共栄してしまっています。
【それがどこから来たのか?】
犯人探しに意味がないかもしれないと感じるのは、これらの点もあるからです。
ヘルペスウイルスからの回復魚は8年以上前から、その後の追跡をしてますが、かなり強固な免疫を獲得できるものが多く、病魚との混泳実験でも重ねて発病はせず、スプレッダーも確認できませんでした。
こうなってくると、鳥フルやコロナ、魚ではコイ春ウイルス血症等のRNAウイルス型疾病と相当話が変わって来ます。
今はまだ魚に感染するようになって30-40年程度なので、病原性は発生当時の水疱瘡並みに疫病クラスなのかもしれないな等、薄っすら考えてしまいます。
話がとっ散らかって恐縮ですが、御用的に言えば【正しく恐れよう】と。
ヒステリックな挙動に陥らず、落ち着いて対処すればいいだけです。
いくら全尾処分をして神様にお願いしても何も叶いません。
強烈な毒性をまき散らしがちなRNA型疾病と異なり、DNA型のヘルペスウイルスには、ある程度の手綱をつけて共存できる可能性すらあります。
業者様に於かれましては、手綱をつけた魚を流通させるすべを構築していただきたいと、切に願います。
また新しい発見があればお知らせ致します。
【追記:自家ワクチンに関する一般論】
※以下は、googleで検索すれば普通にgo.jpドメインやらで出てくる一般知識です。別に隠されるべき専門知識でもなければ秘伝でもなく、誰でも普通に知ることができる情報です。
①斃死魚冷凍→②凍ったまま粉砕+不活化剤→③再冷凍→④溶解・完成
な訳ですが、各段階には目的は以下の通りです。
①細胞を破壊しやすくする準備の為の冷凍です。まだ不活化してません。
②内臓深部まで凍結したものに衝撃を与えることで、細胞をある程度壊します。粉砕された細胞内のウイルスに不活化剤が接触すれば不活化ですが、肉片が残って見える以上、破砕され尽くしてはいません。
この段階では不完全な不活化です。
③凍結・粉砕衝撃・不活化剤の浸潤で残った細胞は痛めつけられています。再凍結で破壊は一層進みます。
④これを溶解することで、細胞は破壊され尽くします。この段階でようやく完成です。
誰にでも実施できるとても簡易な手法なので、段階を省略すると良い結果が得にくくなります。
逆に手順さえ踏めば、誰にでも割合しっかりしたものができてしまうので、くれぐれもご注意ください。





