結婚したのは通称ハルと妻の二人。
だから全部で6人のグループになる。
樹村みのりさんのマンガに『ふたりが出会えば』という連作がある。
4人の女子トモ、ひとりひとりの結婚エピソードが語られる。
二人目の時――いつもの集まり、4人の女性と一緒に、2人のダンナがお行儀良く座っている。
その初対面の会話――
「人類に また知り合いが増えたって感じですね」
「ああ、なるほど。そんな感じですね」
新婚当時、このメンバーとの初対面は、スキー場のあるリゾート施設、冬のトマムだった。
お行儀良くグループに加わっている(ただし手持ち無沙汰で酒ばかり飲んでいた)Nさんと私
Nさんの柔和な笑顔を見て
「人類に知り合いが増えた」んだなあ、と しみじみ思った。
このN夫妻が子猫と暮らし始めたのは、ふぁい・みる の3年後
最初はタヌキのようなフクちゃん、その少し後に黒猫のクロちゃんが家族になった。
クロちゃんは資材置場で発見された。
腹部に深い傷があり、内臓がはみださんばかりだったとか。
その後、すっかり腕白になり、私たちが自宅に遊びに行った時には、天井近くに設えられた猫通路を忍者のように歩き回っていた。
妻は、我が家の ふぁい・みる と N家の フク・クロ をモチーフにして、4枚の日本画を描いた。
春は みる 夏は クロ 秋は ふぁい 冬は フク ――
昨日、クロちゃんが空に昇った――

脳梗塞というから、ふぁいと同じような症状だったかも知れない
寿命でいえば、みる より長く、ふぁいよりちょっと短い、というところか
慰めの言葉を書くかどうか迷う……
看取れて良かったね
十数年、一緒にいれて良かったね
……駄弁だな
取り敢えず、仏壇に線香を具え、二人で いつもの般若心経を唱えた
春夏秋冬
――冬のフクちゃんだけ残ったね
クロちゃんの冥福を祈ります
そして フクちゃんとの日々が長からんことを
それと、私たち「人類の知り合い」も交際がずっと続きますように
合掌









