空はどこから/猫の長靴 -75ページ目

空はどこから/猫の長靴

日記は苦手だけど、何があって何を思ったのか、あんまり分からなくなるのもねぇ(´Д`)
だからちょっとだけ、記録を残します。

妻には、札幌に4人グループの女子トモがいる。20代の頃からだ。
結婚したのは通称ハルと妻の二人。
だから全部で6人のグループになる。


樹村みのりさんのマンガに『ふたりが出会えば』という連作がある。
4人の女子トモ、ひとりひとりの結婚エピソードが語られる。

二人目の時――いつもの集まり、4人の女性と一緒に、2人のダンナがお行儀良く座っている。
その初対面の会話――
「人類に また知り合いが増えたって感じですね」
「ああ、なるほど。そんな感じですね」


新婚当時、このメンバーとの初対面は、スキー場のあるリゾート施設、冬のトマムだった。
お行儀良くグループに加わっている(ただし手持ち無沙汰で酒ばかり飲んでいた)Nさんと私

Nさんの柔和な笑顔を見て
「人類に知り合いが増えた」んだなあ、と  しみじみ思った。


このN夫妻が子猫と暮らし始めたのは、ふぁい・みる の3年後
最初はタヌキのようなフクちゃん、その少し後に黒猫のクロちゃんが家族になった。

クロちゃんは資材置場で発見された。
腹部に深い傷があり、内臓がはみださんばかりだったとか。
その後、すっかり腕白になり、私たちが自宅に遊びに行った時には、天井近くに設えられた猫通路を忍者のように歩き回っていた。


妻は、我が家の ふぁい・みる と N家の フク・クロ をモチーフにして、4枚の日本画を描いた。

春は みる    夏は クロ   秋は ふぁい   冬は フク ――



昨日、クロちゃんが空に昇った――






脳梗塞というから、ふぁいと同じような症状だったかも知れない

寿命でいえば、みる より長く、ふぁいよりちょっと短い、というところか


慰めの言葉を書くかどうか迷う……

看取れて良かったね

十数年、一緒にいれて良かったね

……駄弁だな



取り敢えず、仏壇に線香を具え、二人で いつもの般若心経を唱えた


春夏秋冬
――冬のフクちゃんだけ残ったね





クロちゃんの冥福を祈ります
そして フクちゃんとの日々が長からんことを


それと、私たち「人類の知り合い」も交際がずっと続きますように



合掌






どうだい、この幸せそうな羊たち



真ん中は誰かって?
ほら、「たま」の知久くんだよ

たまのメンバーが解散後もそれぞれの音楽活動をしているのは知っていた。

昨年『たまの映画』というドキュメンタリー映画を観たときに『たまははき~居酒屋ライブ』というDVDを買っていた。




早い内に知久くんのライブを観ておこうよ、
と夫婦で話し合っていた。
――なお、私たちの方が年上なので、独身時代以来の親しみを込めて「くん」付けで書かせていただく。

私は元々、ミュージカルが好きで、妻はロックが好きだった。音楽の好みは一致していなかったが、ズバリと一致したのは「たま」だった。
まだ独身の頃、ふたりで初めて行ったライブが札幌の たま。
その後、友部正人さんとの2マンも観た。

関西に住んでいた頃は大阪に観に行った。
吉田戦車さんのマンガ『ぷりぷり県』とのコラボはこの頃だ。

北海道の地方にいた頃は、美幌町の公民館で観た。
私は無精者である。「たま」だから行った。


芸能人を見慣れない地方の人が実物を見た時、よく浮かぶ感想……
「ホントにいたんだ!」

知久くんを初めて見たとき、不思議な気がした。
背中にチャックが付いていて、別の生命体が出てくるんじゃないか、と思った。
その頃は幼児のような服装、いわゆるガラモンスタイル。
小柄なイメージがあったが、実物は大きい。石川くんと変わらないくらいである。その存在感――

だから、私は思った
「たま」って、ホントにいるんだ
そして、隣りの連れに囁いた。
知久くん、大きいね……


実は、今回ライブを観たのは、1月16日だった。
ブログ記事はそのまま流してしまいそうだったけど、
記憶としてもったいないから、未完成でもアップすることにした。



終演後、ステージ上で楽器を仕舞っている知久くんにオズオズと声を掛けた。
話すのは初めてなのだ

知久くんは気軽に応じ、一緒に写真を撮りましょうと肩を組んでくれた
「イカ天以来のファンです、〇〇も観ました、〇〇も行きました」
「もう、すっかり汚いジジイになっちゃって……」
知久くんは前歯が一本抜けた顔で笑った。
……お互いさまですよ(笑)




物販のテーブルにはマネージャーさんがついていた。
会場の最後部にいた私がちらちら見ると――この中年女性は、知久くんの歌に合わせて身体を揺すって踊っていた。
「ドキュメンタリー映画にも登場してましたよね?」
あっはっは、と嬉しそうに笑った。
知久くんのことならいくらでも話したそうだった。



音楽を好きな人が音楽を歌っている
音楽を好きな人がそれを支えている
音楽、音楽、音楽……
知久くんは私たちの音楽である
四半世紀に亘り知久くんの音楽が好きだった私たちは、この日ここにいた。



この思いを表現するのにぴったりの曲がある
歌詞を要約して紹介しようと思ったけど、略せなかった
長いけどそのままで


『ちょっと今ココだけの歌――知久寿焼』

へんな声で歌うこの人の歌を聞いているあたし/あたしは今ここにいる/
こんな声で歌うこの僕の歌を聞いているあなた/君は今ここにいる/君は今ここにいる/僕は今ここにいる

ここにいまいながらにして夢の中の人もいる/頭の中身がよそに出かけちゃってる人もいる/とりあえず今は/今はいっしょにここにいる/どんな間柄にしても今は一緒にここにいる

こんないい気分で歌うこの僕の歌を聞いているあなた/君は今ここにいる/僕は今ここにいる

ちょっと今ココだけのことだけどみんなちゃんとここにいる/

へんな声で歌うこの人のうたをきいているあたし/

私は今ここにいる
……




今年4月、『セシウムと少女』という映画が公開される。
知久くんが主題歌を歌うそうだ。
その曲が披露された……


十万年経ったぼくらは
恥ずかしいままなのかな♪


放射能まみれで豊かさを求める私たち

それを「恥ずかしい」と表現する言葉の感性……


知久くん、参りました








Android携帯からの投稿
『青山月見ル君想フ』

……ライブ会場の名前である。
何度見ても、良いネーミングだなあ、と思う。


29日、Beret of crow style.(ベレクロ)が、このラブリーな会場に出演。
私が初めてベレクロを観たのは、ここだった。

だからこの日は、私にとって2回目の『青い月の夜』である。




プロって歌が上手いんだ!
という当たり前なことを、思い知らせてくれたのは、30年ほど前の「たま」だった。
田舎育ちの私には、ライブ会場でプロの歌声を聴く、という きっかけがほとんどなかった。
知久くんの声の濃密さ、芳醇さには驚いた。


おおたか静流さんを生で聴いた時も驚いた。
声が、しなる、しなる……
人間って「楽器」なんだ、楽器になれる人間が存在するんだ、と初めて知った。



ベレクロのBluEさんは青い髪のエルフ
全身で音楽を奏でる人だ

腕が、指が、そして青い髪が歌っている――
身を捩り全身で練りあげた音――
だから、歌声が、深い、深い……




ジャケ写の時より10キロ太ったとボヤいていたけど、私は今の体形で正解だと思う。
全身で歌う人だから、声にもウェイトが乗っている。



CDに収録されていない新曲『eyes』

これを聴きながら、私の脳裡に浮かんだのは、永島慎二の『漫画家残酷物語』
――無精ヒゲの漫画家(永島自身)が日焼けした畳の上で膝を抱えている。
ぽろりと涙をこぼす。
流れる音楽は――

ラ・クンパルシータ

「ちくしょう、こいつら、絶望を楽しんでやがる……」


ベレクロの音楽――
この表現で伝わるだろうか
人生で抱えている全てのものを、丹田に放り込み、全身で練りあげた、という感じ

だから会場中がねっとりとした情感に包まれる。


当人たちが聞いたら、尻こそばゆい思いがするかも知れない。
でも、ファイミル夫妻はすっかり魅了された。
東京を彷徨う中で、ついにGOLDを掘り当てた、という気がするのだ。






終演後、会話に夢中になってブログ用の写真を撮らせてもらうのを忘れた。
これはBluE画伯の自画像である。


ベレクロは
Vo.BluEの人(自称ぶるたん)
key.クワハラさん
の男女ユニット。
二人ともパコダテ人(函館出身)である。

ぶるたんは青い髪のエルフ
クワさんは帽子とオーバーオールがトレードマーク、ぶるたんを気遣う眼差しが優しい

そういえば、ぶるたんと のっぽさんが出てくる幼児向け教育番組ってなかったっけ?
……これ、「昭和の笑い」ね


前後の出演者が、佐賀の元気娘:カノエ ラナちゃんと、
そりゃ美人だよ、珠麟こと日南響子ちゃん


ステージ上では、ぶるたん、負けじと
「アイドル風の自己紹介やりまーす、猫背猫舌猫被りの猫娘、BluEでーす!」
会場からヒュ~!の声
……この声を上げたのは、私(笑)

――受けなかったら、「昭和の話」をするつもりだったとか
私「昭和って、山崎ハコ?」
クワさん「あと、戸川純とか」
……どストライクじゃないか~!?

戸川純さんといえば――
私は今でも、たま一に『となりのインド人』を口ずさんでいる



「私たちも道産子ですよ、札幌と旭川」と自己紹介すると、
ぶるたんが
「味噌、塩、醤油~♪  札幌、函館、旭川~♪」と歌い出した。

これ、松坂慶子さんが歌っていたインスタントラーメンのCMだぜ
……昭和、プラス道産子の笑い



前回、2枚目のCDを「離婚した時、分けられるから」と買った。
今回、「札幌の友達に上げたいから」
と3枚目のCDを買った。
4枚目のCDは2月26日、渋谷gegeeで買う。

でも、早く新譜を出しておくれよ!

eyesとJINKAKUTAIWAとゴシップガールの入ったやつをね!


では、最後に北海道弁でお別れ――

したっけね~(笑)