褌(ふんどし)はいてる俺っ! | 空はどこから/猫の長靴

空はどこから/猫の長靴

日記は苦手だけど、何があって何を思ったのか、あんまり分からなくなるのもねぇ(´Д`)
だからちょっとだけ、記録を残します。

岩手県に住んでいた時、江刺の奇祭『蘇民祭』を見に行った。
厳冬の2月、ふんどしー丁の男たちが徹夜で繰り広げる古式ゆかしい祭である。

観光客への規制が緩かったので、私も角灯を持って、ふんどし野郎たちと参道を練り歩いた。
角灯には『愛猫息災』と書いてもらった。

来年は、是非自分もふんどしで参加しよう!
と『蘇民祭』の焼き印入りのさらしを買った。
そして、たった一年で岩手から首都圏に転勤になってしまった。


男は「ふんどし」が好きである!

女性が自分のために、着飾ったり、ネイルをしたりするように、
男は自己陶酔のために ふんどし姿になる。

腕組みして七三に構え
「ふんどし はいてる 俺!」
と、ビシッと決めてみたい。

会社の後輩に
──なあ、ふんどし、はいてみたいよなあ。「ふんどし はいてる 俺!」って、並んでビシッと決めてみたいよなぁ
と言ったら、
──いいえ、ぼくは結構です
と苦笑いされた。
こいつ、漢(おとこ)じゃない(`ε´)

▷▷▷▷▷
 
映画『WOOD JOB!』
林野庁や林業団体のお薦め映画ということで、私の職場も協力のために前売り券を買った。
若い順に配れ、という上司の指示だったので新入社員から配り始めたら、当然、私の分は無かった。
林業関係者として、観ておかないと差し障りがありそうだったので、妻とふたりで自腹を切って観に行った(ただし、シルバー料金でね)。

その前のこと、TVで『WOOD JOB!』の特集番組を観た。
染谷君の尻にヒルが付いてるシーンとか、裸祭のふんどし男の群像とかが流れていた。


新入社員の女の子が既に観たと言うので
「お尻、出てただろ?」と聞くと
「はい、いっぱい出てました」
と恥ずかしそうだった。

「あんな蛭(ヒル)って、ホントにいるんですか?」
と聞かれたので
「おお、いるともさ!」
と散々に脅かしておいた。

実際、どこの山林にもいるってことはないが、通称「ヒル山」と呼ばれる山では、必ず見かける。
そういう山は、森林全体がしっとりと湿っている。

滋賀県の山奥では、鈴鹿山系の天然記念物的なヒルがいた。
岩の上に立ち上がって、ゆらゆらと揺れている。
ムーミンのニョロニョロみたいだった。
雨の日は殊更元気だから、私たちは山道を嫌って川の中を歩いた。
食われるのは大抵、胸元か、ふくらはぎだった。
つまり、木の枝からポトリと落ちてくるか、地下足袋の隙間から潜り込むかだ。
カミソリのような歯で食いつくから、痛くはない。気がついたら血みどろになってる。
まあ、これで死ぬこともないから、唾をつけて絆創膏を貼る。

「虻(アブ)山」ってのもあった。
真夏には全身がアブで真っ黒になった。
ポンッと身体を叩くと、アブが手の平の形でバラバラと落ちた。
こんな山で野グソでもしようものなら、尻の形が変わってしまう。

山ダニも多かった。
若い頃、腕を咬まれたので、その後どうなるのか放っといたら、頭は皮膚に食い込んだまま、腹は血を吸ってブクブクに膨れてきた。
そのまま最後まで見届けたかったのに、気持ち悪いと、仲間が寄ってたかって私を押さえつけて、むしってしまった。

ダニは笹原を漕いで(歩いて)いたら、大抵つく。
生まれたての小さなダニが地下足袋にごっそりついたので
「こいつら、みんな兄弟ですよ」と言ったら
「みんな同じ顔してたか?」と先輩が笑った。

因みに、映画の中で死んだ鹿を車に積み込んでいたけど、あれをやると車がダニだらけになる。
体温を失った鹿の身体から、ダニがわらわらと抜け出すからである。

ヤブ蚊はもちろん多かったけど、こんなもんに刺されたくらいで薬を塗っていたらキリがないから、放っといた。
やっぱり免疫が出来るのだろう、ボリボリ掻いていたら自然に治った。
スズメ蜂に刺された事はない。
地蜂に手の平を刺された時は、バチンと釘を打たれたような衝撃が走った。でも、黒い穴が開いただけで、自然に治った。


関西に住んでいた時、お盆は飛行機代が高くて里帰りが出来ず、仕方がないので15日も現場に行った。
こんな日に、誰が山頂の現場なんかに来るもんか。
なんもかんも嫌になって、地下足袋以外、素っ裸になって山道を歩いた。
照りつける日差しで汗ばむ膚に、山風が心地良かった。
人間(動物)って、皮膚で呼吸するもんなんだなぁ、と思った。

映画を語るつもりが、すっかり話題が逸れてしまった。
一回、仕切り直し……







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