1872(明治5)年に新橋~横浜間に鉄道が開業して以来の長きに渡って、数々の列車の先頭に立ったのが蒸気機関車(SL)です。
蒸気の力でシリンダーの中のピストンを前後に動かし、往復運動を回転運動に変えて動輪を回す仕組みになっています。構造が比較的簡単で、低速時に大きな牽引力を発揮できる特性があり、昭和50年まで現役を続けていました。
一方、電化するほどの需要が見込まれない区間ではディーゼル化が進められ、ディーゼル機関車(DL)が導入されています。SL・ELもそうですが、運用される区間(路線)によって許容される軸重が異なるため、特にローカル線では軸重の軽い機関車が必要となり、中型~小型の機関車がローカル線を、大型の機関車が本線クラスの主要路線を受け持つ形になっていました。
しかし日本では運用の効率化が進む中で機関車牽引の列車は削減が進み、乗客を乗せて運行する客車列車は一部の観光列車を除いてほぼ絶滅状態になっています。