モータージャーナリスト・中村コージンのネタ帳 -30ページ目

モータージャーナリスト・中村コージンのネタ帳

モータージャーナリスト中村コージンが、日々乗ったクルマ、出会った人、趣味の世界を披露します。

断捨離という言葉は嫌いである。だから、滅多なことでは物を捨てない。理由はかつて引っ越しを理由に大量に物を捨てて、ものすごく後悔したから。

とはいえ、さすがに昔撮り貯めたポジやネガフィルムは経年劣化がひどくなり、デジタル化して蘇らせるしか方法はない。それでもデジタル化した後のフィルムを取っておいたのだが、デジタル化の過程で、かつてデジタル化したものを再度デジタル化するなど、不都合が生じ始めている。で、仕方なくデジタル化の終了したものは捨てることにした。

撮ったものの、放ったらかしの中には、「これ何?」という写真が多数ある。そのうちの一つがこれ。

1990年のパリショーで撮ったもの。

果たして何のクルマやらさっぱり。こうなると、どうしても知りたくなって、我が家の書籍を探すことおよそ2時間(無駄ですよね)

ようやくその正体が分かった。車名はルノー・プロジェクト900と言う。そしてルノーのサイトでこれを見つけた。

何でもoperative developmentとかで、表に出なかったようで1990年のパリショーにひっそりと展示。それも誰が作ったかとか、どういうクルマかとか一切書かれていない状態での展示だった。これをデザインしたのはカロッツェリア・ギア。まだジゥジアーロが在籍する前だ。1959だそうだから、トム・チャーダの時代なのだが、実際にデザインしたのはセルジオ・サルトレッリと言う人。3サイズは4.33x1.78x1.55mということだが、驚くのはここからで、エンジンはキャビン背後にあるのだが、リアアクスルよりは前に積まれた。と言うことはミッドシップである。しかもその搭載エンジンは1.7㍑V8! V8である。恐らく史上最も小さなV8と言われるこのエンジンは、ドーフィン用を2つV字に繋げたものだそうだ。

ルノーは案外こいつを本気で作るつもりだったようだが、テストの結果はダメだったらしく、結局これに代わってものになったのはルノー16だったという。