奥が深いスロットカーのコントローラー | モータージャーナリスト・中村コージンのネタ帳

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スロットカーという遊びは奥が深い。それがブランクはあるものの、小学校5年生から今に至るまで遊び続けられている原動力かもしれない。もっともその前に無類のクルマ好きということもある。スロットカーを走らせるために必要なものがコントローラーと呼ばれるもの。昔はアナログのものしか存在しなかったが、最近はデジタルコントローラーというのが台頭してきて、今ではアナログを使う人はほとんどいない。

●↑これが昔のアナログコントローラー

●↑こちらが最新のデジタルコントローラー

昔のコントローラーは最近まで使っていたトリガー式のアナログコントローラーとは姿も形も違うけれど、原理は同じである。アナログは握りの先にレジスター(抵抗器)が付いていて、この抵抗によって電圧を任意にコントロールするもの。一方のデジタルはデジタル信号でコントロールする(本人あまりよくわかっていない💦)もので、加速性能やブレーキ性能、それにトラクションを任意に調節できる。だから車両の特性に合わせてコントローラー自体で調整ができるから、今は主流になっているのだ。例えば…

↑こんなクルマだったら、アクセルレスポンスは最高にして、ブレーキ性能も最高に、トラクションコントロールはゼロにするといった具合。   一方で…

↑こんなクルマたちは制御が難しいので、アクセルレスポンス弱め、ブレーキは車種や重さによって調整。トラクションコントロールも多めに入れるなど、細やかに対応できる。

デジタルコントローラーの制御機能は↑の黒いボリューム。左がアクセルレスポンス、真ん中がブレーキの効きのコントロール、そして右はトラクションコントロールだ。さらに

赤い部分がPWM(パルス・ワイズ・モジュレーション)と言って、モーターの特性に合わせて白いノブを上下させることで、モーターの性能を最大限に引き出す効果を持っている。アナログの場合はそんなものがなかったから、制御は難しかった。

ところが今度スロットカーの未知の世界に(今頃になって)飛び込むに際しわかったことは、

↑この手の超ハイスピードマシンはほぼアクセルが全開で、戻すポイントはごく僅か、それも一瞬。だからコントロールは常にオンかオフで、勝負を決めるのはそのタイミングのようである。もちろんちょっとでもタイミングを間違えればクルマはいとも簡単にコースアウトする。ただ、モーターの特性なのか、あるいは超軽量な車重によるものか、ブレーキの効きが凄い。そこで、アナログコントローラーのブレーキ(これは短絡させてブレーキをかける)に抵抗ボリュームを入れて、ブレーキだけをコントロールする仕組みをスロットカー仲間のIさんに作ってもらった。それがこちら↓

このボリュームで、ブレーキのかかり具合をコントロールできる。来月初参戦する↑の超ハイスピードカーはこのコントローラーを使うつもり。果たして、動体視力とその一瞬をコントロールするタイミング、即ち指の感覚がついていけるのか。楽しみだ。