ビデオを撮影している

モニタを通して見る景色は


コントラストが鮮やかで



美しくて



ただぼんやりと眺めているだけでも

私を感じさせてくれる・・・



見つめているのは、モニタ

感じているのは、美しさ



私の眼が

あなたを見るとき



この感じる心は




何を見たから?





この数年で、私の生きてきた世界は

混沌とし、曖昧な境界に互いが寄りかかるように


ぶよぶよと気持ち悪いものになってしまった。



あなたは私のようなあなたであり、それでいてあなたでもない様。




だからと言って

私は、あなたのような私にはなりたくない。



それはとても恐いこと。



あなたにとっても




私にとっても・・・。







「もしかしたら・・・」

いつもそう考えてしまう私が
私を捉える

細い糸は、ただ前を見て歩いている私の眼には映らず
少しずつ不自由さを与え、絡みついていく

「まだ動けるの?」

私は、その声には耳をかさず、苦しさは吐息に任せて吐き出し
四肢からの悲鳴は頸元で絶ち進む

本当は、こんなやさしい糸ではなく

棘のついた鉄の鎖で、何重にも縛りつけて欲しい。
逆刃のついた杭で、身体中を打ち付けて欲しい。

私自身のすべてが絶望してくれるまで、徹底的にすべての
自由を奪い尽くして欲しい

「そうしたら・・・」

あきらめる事が出来る。
許す事が出来る。
逃げ出す事が出来る。
ダメになれる。



「まだ動けるの?」



そう、私は、まだ動けてしまう。

苦しいけれど、不自由だけど、全部全部
結局は、私を縛りきれない。

半端な苦痛を与え続ける私には
私を止められない。



「もしかしたら・・・」




いつも、そう考えてしまう私は




希望だって、持っているのだから――