3日前の夜は、初めて行く劇場、シアターHへ。6月にオープンした、キャパ700の新劇場。ロビーは狭いけど(椅子も無い)、客席は観やすい造り、かな(いろんな席で観てみないと断言できないが)。シアターHの「H」は、HAPPINESS、HOPE、HARMONY、HOSPITALITYの、4つの「H」だそう。

 

ミュージカル『暁のヨナ』を観劇。

「花とゆめ」で現在も連載を続ける作品で、テレビアニメ化もされ、舞台化も何度かされている。

父王を従兄に殺された姫が、護衛の幼馴染と共に城から脱出し、神官の言葉(自分に課された運命)を聞き、四龍の戦士を探す旅に出て…と、少女マンガらしいキュンキュンやワクワクドキドキが詰まったストーリー。

 

主演のヨナ役はダブルキャストで、私が観た回は、星名美怜さん。幼馴染で頼れる護衛のハク役もダブルキャストで、私が観た回は、草地凌之さん。ヨナの従兄で、彼女がずっと想いを寄せていた(それなのに、父を殺されるとは…)スウォン役は、良知真次さん。良知さんは、この舞台のエグゼクティブプロデューサーで、振付も担当されています。

ヨナやハクと共に旅をすることになる美少年・ユン役は、飛龍つかささん。海賊船の船長・ギガン役は、剣幸さん。元ジェンヌは、他に、晴音アキさん、茉玲さや那さんも、出演されている。

 

これは、フライヤーではなく、入場時に渡されたカード?(裏面に、ブルーレイ先行予約の特典が云々と記載されている)です。

 

この観劇の2日前に『ムーラン・ルージュ』を観たばかりなので、比べるまいと思っても、どうしても比べてしまう。舞台の迫力、出演者の実力・魅力と言う点では少々残念なところもあったが、チケット代に見合うモノを観せていただいたという実感はある。

お目当ての飛龍つかささんは、天才美少年の役を活き活きと演じていらしたし、2幕から登場の剣幸さんの、劇場全体を制圧する存在感(あんなに小柄なのに)と人間味あふれるお芝居には、今さらながら感嘆。

阿波の町の支配者クムジ役を、THE悪役という感じで演じ通した柳瀬大輔さんに対して、この物語の最大の敵役と思いきや、単なる悪役ではない、繊細な役づくりをされたスウォン役の良知真次さん、素敵でした。

 

本日が千秋楽。千秋楽おめでとうございます。

 

 

昨夜は、帝国劇場で、『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』を観劇。

昨年の公演は、どうせチケット獲れないだろうし、チケット代は高いし…と思って、見送ったのだが、昨年観劇された方々の感想を読んでいて、やっぱり観に行けばよかったかあと、少なからず後悔したので、今年は観ることにした。

 

昨夜のキャストは、サティーン・望海風斗さん、クリスチャン・井上芳雄さん、ジドラー・橋本さとしさん、デューク・Kさん、ロートレック・上川一哉さん、サンティアゴ・中河内雅貴さん、ニニ・加賀楓さん、ラ・ショコラ 菅谷真理恵さん、アラビア・MARIA-Eさん、ベイビードール・大音智海さん。

 

ストーリーとしては、目新しいものではないのだが、そこは、キャストの実力、装置や照明・衣装、振付…総合力で魅せる上質なエンターテインメント。音楽は、既成の曲で構成され、曲名は知らなくても、聴いたことのある楽曲が、ちりばめられている。

 

サティーン役は、面積の少ない(!)衣装ばかり着ているのだが、タカラヅカを退めた直後なら、うわ~望海さん、露出し過ぎ~と感じたのだろうけど、今は割とフツーに見られる。ミュージカル女優として、シンガーとして、着実に大きくなってらっしゃいますよね。

クリスチャンは、年上の女性に恋焦がれる若い青年役なので、井上さんの年齢ではキツイかも(すみません)と思っていたが、いやいや、思いのほか、お若かった。

ジドラーの橋本さとしさん、最高!この役に、彼以上の適任者が居ますか?

サンティアゴ役の中河内さん、バリバリかっこいい役だと思って観に行ったのだけど、結構 笑えるキャラでした。ダンスは、もっと観たかったあ(意外と歌中心)。

 

主役が死んでしまうお話、って、観劇後に気持ちが落ちてしまうモノもあるけれど、この作品は、パワーをもらって、笑顔で帰路につくことができます。観客の手拍子や歓声(最近は、日本人のお客さんも、ヒューヒュー言いますよねえ)も熱い。

 

客席からの撮影は、開演前・幕間・終演後のみОK(ステージ上に役者さんがいらっしゃるときはダメ)。あんまり写真を撮らない私ですが(タカラヅカの開演前とか、ぜんぜん撮らない)昨夜は撮ってみました。

 

先週、知人が他界した。SNSで知り合い、劇場でお目にかかることも度々あった。お茶飲んだりゴハン食べたりはしていなかったが、10年来の知り合い。5年前から病と闘っていて、昨年には余命宣告を受けた、ということは、ご本人が投稿されていたので、ああ…その時が訪れたのか…と、受けとめた。

 

直接お目にかかったのは、トータルで10回ぐらいだと思うが、彼は いつも笑顔だった。優しい柔らかい語り口で接してくれた。

お互いのSNSの投稿に反応したりもした。観劇絡みでない、政治的な投稿(現政権への不満・不信をつぶやいたもの)にも、お互いに反応していた。私は、彼の笑顔しか見たことはないけれど、こういう時は怒った顔をしているんだろうなと想像していた。強い激しい口調で喋る彼は、まったく想像できないが、近しい間柄の方々には、そういう面も見せていたのかなあ。

 

SNSを始めて十数年。SNSきっかけで知り合い、実際にお会いした方々、SNSのやりとりはあるけれど、一度もお目にかかったことの無い方々、さまざまだが、幸い、私の場合、直接 会ってみて がっかりしたということは無く(相手方は どう感じてらっしゃるのかわからないが)…。SNSを介して知り合う方々が皆無の世界に比べれば、本当に有り難い、充実した世界だと思うのです。

 

お仕事に、お酒(&お食事)に、観劇やライブに、人生を楽しんでいた●●さん。闘病しながらも、お仕事も観劇も楽しみながら、最期まで生き抜いた彼に、合掌。安らかにお眠り下さい。出会ってくれて、ありがとうございました。