NY時間午前
米国の7月ISM製造業景況指数は55.5と、市場の事前予想(54.0)を上回った。これで好悪分岐点の「50」を12ヶ月連続で上回った事になる。ただ、前月比ベースの低下はこれで3ヶ月連続であり、これは過日のFOMC声明文や地区連銀経済報告で示された”景気回復ペースの鈍化”に一致する。また、ISMのオー製造業調査委員長は先ほど「主要な懸念は新規受注の減速だ」「指数は年内”50”を上回り続ける可能性あるが、持続的な成長にはより多くの需要が必要だ」等と、慎重な内容の声明を発した。しかし楽観的な要素もあり、特に構成項目の「雇用指数」は58.6と前回(57.8)から拡大し、8ヶ月連続で「50」を上回った。今回の雇用指数の拡大は、公式雇用統計にとって明るい要因ともなる。
ドル/円 86.40-45 ユーロ/円 113.87-92 ユーロ/ドル 1.3175-80









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デフレ脱却の後ずれ観測浮上、原油価格調整や円高で不透明感
[東京 2日 ロイター] 需給ギャップの縮小や過去の海外市況高の影響で、足元の物価下落圧力は順調に後退しているが、先行きを展望すると2011年度に見込まれているデフレ脱却の時期が後ずれする可能性が浮上している。
物価に大きな影響を及ぼす原油価格が調整局面にあるほか、これまで持ち直してきた生産の頭打ち、円高の進行といった先行き不透明感の強まりが背景にある。
<景気から物価への波及足踏み、生産も鈍化>
デフレ圧力は足元にかけて和らいでいる。企業間で取引される国内企業物価の前年比は2カ月連続で上昇しているほか、6月の全国消費者物価指数(コアCPI)は前年比1.0%低下と5月(1.2%低下)から下落率は縮小した。政策効果や輸出の復調に伴い、国内総生産(GDP)ギャップが1-3月期はマイナス4.7%、需要不足額は名目年率25兆円程度と、最悪期から大幅に改善していることや、以前の原材料価格上昇の影響がラグを伴って及んでいることが要因だ。
しかし、こうした物価下落圧力の後退に、黄色信号が灯り始めている。ニッセイ基礎研究所・主任研究員の斎藤太郎氏は「以前に想定していたよりも、景気から物価への波及は、ここにきて足踏みをしている」と指摘する。日本の物価動向は、エネルギー価格が主導する傾向があるが、世界経済の不透明感で原油価格が調整しているほか、需給ギャップの縮小に比べて物価下落の縮小ペースが鈍いことが挙げられる。斎藤氏は「低価格競争が激化して、多少景気が良くなっても企業は価格を上げにくい」と指摘するなど、期待インフレ率の低下も影を落としている。
アジア需要の停滞などで、生産が頭打ちとなるなか、先行きの需給ギャップ自体の回復ペースが鈍化する懸念もある。需給ギャップを示唆する製造工業稼働率指数は、リーマンショック後の2009年2月に62.7をつけ、大幅な落ち込みをみせたが、今年5月には91.3まで戻しており、企業収益面に好影響を及ぼしてきた。ただし、最近の生産は予測比で下方修正含みになるなど、景気減速による生産の鈍化に伴い、稼働率の先行きは盤石でない。
<円高持続なら再びデフレリスク>
アール・ビー・エス証券・チーフエコノミストの西岡純子氏は、今後の需給ギャップに関して、エコポイント制度の期限切れなどを控えた駆け込み需要などで、短期的な押し上げ要因はあっても、来年まで見据えれば設備稼働率は頭打ちから調整を想定している。その中で「ドル円が現状の水準に留まったり、一段のドル安が進むと、デフレリスクが強まり得る」とみており、為替が1ドル80円、75円へ進むと、それぞれコアCPIに対して前年比0.2%ポイント、0.3%ポイントの下落圧力になるとの試算を示している。
第一生命経済研究所・主席エコノミストの熊野英生氏は「足元でコアCPIはマイナス幅を縮小する傾向だが、円高はそのペースを遅くする。物価は2011年度にかけてプラス方向に動いていくと思うが、為替が円高に振れることで、デフレ脱却のめどが後ずれする可能性がある」と指摘する。短期的には輸入物価にマイナスに効くほか、中長期的には企業収益の目減りや設備投資・雇用など内需への自律的な波及の動きが円高で滞ることが懸念されるという。
日銀は「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)の中間評価で、2011年度のコアCPI予測は前年比0.1%上昇を見込んでいる。一方で、社団法人・経済企画協会のESPフォーキャスト調査によると、民間エコノミストの予測値は前年比0.05%低下となっている。世界的な景気減速懸念の中で、米国の利上げ時期の後ずれや日米金利差の縮小観測などを背景に、円高が長引く形になると、デフレ解消のマイナス要因となりそうだ。









物価に大きな影響を及ぼす原油価格が調整局面にあるほか、これまで持ち直してきた生産の頭打ち、円高の進行といった先行き不透明感の強まりが背景にある。
<景気から物価への波及足踏み、生産も鈍化>
デフレ圧力は足元にかけて和らいでいる。企業間で取引される国内企業物価の前年比は2カ月連続で上昇しているほか、6月の全国消費者物価指数(コアCPI)は前年比1.0%低下と5月(1.2%低下)から下落率は縮小した。政策効果や輸出の復調に伴い、国内総生産(GDP)ギャップが1-3月期はマイナス4.7%、需要不足額は名目年率25兆円程度と、最悪期から大幅に改善していることや、以前の原材料価格上昇の影響がラグを伴って及んでいることが要因だ。
しかし、こうした物価下落圧力の後退に、黄色信号が灯り始めている。ニッセイ基礎研究所・主任研究員の斎藤太郎氏は「以前に想定していたよりも、景気から物価への波及は、ここにきて足踏みをしている」と指摘する。日本の物価動向は、エネルギー価格が主導する傾向があるが、世界経済の不透明感で原油価格が調整しているほか、需給ギャップの縮小に比べて物価下落の縮小ペースが鈍いことが挙げられる。斎藤氏は「低価格競争が激化して、多少景気が良くなっても企業は価格を上げにくい」と指摘するなど、期待インフレ率の低下も影を落としている。
アジア需要の停滞などで、生産が頭打ちとなるなか、先行きの需給ギャップ自体の回復ペースが鈍化する懸念もある。需給ギャップを示唆する製造工業稼働率指数は、リーマンショック後の2009年2月に62.7をつけ、大幅な落ち込みをみせたが、今年5月には91.3まで戻しており、企業収益面に好影響を及ぼしてきた。ただし、最近の生産は予測比で下方修正含みになるなど、景気減速による生産の鈍化に伴い、稼働率の先行きは盤石でない。
<円高持続なら再びデフレリスク>
アール・ビー・エス証券・チーフエコノミストの西岡純子氏は、今後の需給ギャップに関して、エコポイント制度の期限切れなどを控えた駆け込み需要などで、短期的な押し上げ要因はあっても、来年まで見据えれば設備稼働率は頭打ちから調整を想定している。その中で「ドル円が現状の水準に留まったり、一段のドル安が進むと、デフレリスクが強まり得る」とみており、為替が1ドル80円、75円へ進むと、それぞれコアCPIに対して前年比0.2%ポイント、0.3%ポイントの下落圧力になるとの試算を示している。
第一生命経済研究所・主席エコノミストの熊野英生氏は「足元でコアCPIはマイナス幅を縮小する傾向だが、円高はそのペースを遅くする。物価は2011年度にかけてプラス方向に動いていくと思うが、為替が円高に振れることで、デフレ脱却のめどが後ずれする可能性がある」と指摘する。短期的には輸入物価にマイナスに効くほか、中長期的には企業収益の目減りや設備投資・雇用など内需への自律的な波及の動きが円高で滞ることが懸念されるという。
日銀は「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)の中間評価で、2011年度のコアCPI予測は前年比0.1%上昇を見込んでいる。一方で、社団法人・経済企画協会のESPフォーキャスト調査によると、民間エコノミストの予測値は前年比0.05%低下となっている。世界的な景気減速懸念の中で、米国の利上げ時期の後ずれや日米金利差の縮小観測などを背景に、円高が長引く形になると、デフレ解消のマイナス要因となりそうだ。
日経平均は反発
[東京 2日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反発。寄り付き前は週末に進んだ円高に対する警戒感が強かったが、円高に一服感が出たことを受けて好決算を出した銘柄を中心に買い先行となった。
グローベックス(シカゴの24時間金融先物取引システム)で米株先物が足元、堅調に推移していることも、下支えになったとみられている。マクロ面での減速感が鮮明となるなかで、米株が比較的、堅調さを維持していることもプラス材料になっているという。
前場の東証1部騰落数は、値上がり1084銘柄に対し値下がり409銘柄、変わらずが146銘柄。東証1部売買代金は5006億円。
きょう午前の東京市場で日経平均は、25日移動平均線(9479円13銭=30日)を上抜け、9600円台半ばで前引けた。薄商いで、実需買いには乏しいとみられる一方、市場では「1ドル85円を割らずに円安方向に戻ってきていることで短期筋が買い戻しを入れている」(国内証券投資情報部)との声がきかれた。「円高基調のなか、住友商事<8053>などの商社が好決算を出したこともプラス材料」(国内投信)との声もあった。きょうは午後2時半に、伊藤忠商事<8001>の決算発表が予定されている。
立花証券・執行役員の平野憲一氏は「きょう、このまま9600円台で大引けとなれば、4日には25日線が上向きとなり、買いシグナルが出る」と指摘。「米ダウは1万0500ドル、日経平均は9800円が上値としてネックとなっている。日本株はニューマネーの流入はうかがえないものの、空売りがかなり積み上がっており、いったん反転すれば買いエネルギーは大きい」と述べた。
前週末30日の米株市場はほぼ横ばいで終了した。米経済指標がさえない内容となったものの、好調な企業決算が経済指標の影響を相殺する形となった。30日に発表された第2・四半期の米国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比2.4%増と、第1・四半期の3.7%増から減速しアナリスト予想の2.5%増を下回った。ただ、「米国の景気減速については、市場はかなりの部分を織り込んできているようだ」(国内証券)との見方もある。
個別銘柄では、トヨタ自動車<7203>、キヤノン<775>、ソニー<6758>などの主力株が総じて堅調だった。好決算を発表したホンダ<7267>や日立製作所<650>が高い。ホンダは30日に2011年3月期の連結営業利益(米国会計基準)予想を前年比23.7%増の4500億円に上方修正したことが好感されたという。
富士フイルムHD<4901>が3日ぶり反発。30日に発表した2010年4-6月期の連結営業損益が468億円の黒字(前年同期は27億円の赤字)と堅調だったことが材料となった。
パナソニック<6752>は小幅安。同社が海外子会社との取引などに関連し、5年間で計約220億円の申告漏れを指摘されたとの複数の報道が嫌気された。









グローベックス(シカゴの24時間金融先物取引システム)で米株先物が足元、堅調に推移していることも、下支えになったとみられている。マクロ面での減速感が鮮明となるなかで、米株が比較的、堅調さを維持していることもプラス材料になっているという。
前場の東証1部騰落数は、値上がり1084銘柄に対し値下がり409銘柄、変わらずが146銘柄。東証1部売買代金は5006億円。
きょう午前の東京市場で日経平均は、25日移動平均線(9479円13銭=30日)を上抜け、9600円台半ばで前引けた。薄商いで、実需買いには乏しいとみられる一方、市場では「1ドル85円を割らずに円安方向に戻ってきていることで短期筋が買い戻しを入れている」(国内証券投資情報部)との声がきかれた。「円高基調のなか、住友商事<8053>などの商社が好決算を出したこともプラス材料」(国内投信)との声もあった。きょうは午後2時半に、伊藤忠商事<8001>の決算発表が予定されている。
立花証券・執行役員の平野憲一氏は「きょう、このまま9600円台で大引けとなれば、4日には25日線が上向きとなり、買いシグナルが出る」と指摘。「米ダウは1万0500ドル、日経平均は9800円が上値としてネックとなっている。日本株はニューマネーの流入はうかがえないものの、空売りがかなり積み上がっており、いったん反転すれば買いエネルギーは大きい」と述べた。
前週末30日の米株市場はほぼ横ばいで終了した。米経済指標がさえない内容となったものの、好調な企業決算が経済指標の影響を相殺する形となった。30日に発表された第2・四半期の米国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比2.4%増と、第1・四半期の3.7%増から減速しアナリスト予想の2.5%増を下回った。ただ、「米国の景気減速については、市場はかなりの部分を織り込んできているようだ」(国内証券)との見方もある。
個別銘柄では、トヨタ自動車<7203>、キヤノン<775>、ソニー<6758>などの主力株が総じて堅調だった。好決算を発表したホンダ<7267>や日立製作所<650>が高い。ホンダは30日に2011年3月期の連結営業利益(米国会計基準)予想を前年比23.7%増の4500億円に上方修正したことが好感されたという。
富士フイルムHD<4901>が3日ぶり反発。30日に発表した2010年4-6月期の連結営業損益が468億円の黒字(前年同期は27億円の赤字)と堅調だったことが材料となった。
パナソニック<6752>は小幅安。同社が海外子会社との取引などに関連し、5年間で計約220億円の申告漏れを指摘されたとの複数の報道が嫌気された。