(前回の続き)

 

前回は運命についてお話した。今回は自由意志である。

 

自由意志が存在するのかどうかは、本当に難しいテーマである。これまでも覚者や高次元存在がさまざまなことを言っているが、あまり結論が明確になっていないように思われる。ここでは、そういった過去の議論よりもやや踏み込んだ形での現時点における私の知見を書いてみたい。

 

地球上の覚者は、本来は自由意志は存在しないと教えていることがほとんどだと思われる。対して、高次元存在は自由意志がある前提の話をしていることが多いように思う。これは矛盾しているのだろうか。どちらが正しいのか。それとも、どちらも正しいのか。あるいは、どちらも正確な言い方ではないのか。

 

私としても、これまでは「自由意志は存在するのと存在しないのが同時に成立する」とか「自由意志が存在するかは視点によって異なる」などのやや曖昧な形で理解してきたのだが、もう少し詳細なイメージがつかめてきたので書いてみたい。

 

では、私の見解。

 

宇宙の創造主であるマスタークリエイター(アシュタールがこの語を使用していたので、今後この語を使用することが多くなると思う)の視点からは全てが決まっており、個としての存在には自由意志がない。もちろん、地球上の人間にも当てはまるのだが、それだけではなく、高次元の宇宙人、守護霊様たちにもマスタークリエイターと同じ意味での真の自由意志はない。

 

がっかりしただろうか。ただし、重要なのはここから。

 

マスタークリエイターと同じ意味での真の自由意志はないのだが、誰も絶対にマスタークリエイターと同じ視点を持つことはできない。全てが決まってしまっている宇宙を見たり体験したりできる存在は誰もいないのである。従って、「全てが決まっていて自由意志はない」という前提条件そのものが無意味とも言えるのである。

 

少しは元気が出ただろうか。

 

「宇宙の創造主であるマスタークリエイターの視点からは全てが決まっているが、誰もその視点を持つことはできない」、ということなので、ここに「見かけ上の自由意志」が発生するということなのである。

 

「見かけ上の自由意志」と呼びたければ呼んでも良いし、結局、事実上自由意志があるのと同等だと考えれば、単に「自由意志がある」でも良いのである。逆に、マスタークリエイターの視点で語れば、「真の自由意志はない」でも良いのである。

 

ね、自由意志についての考えがクリアになったでしょ。凄いでしょ。

 

これを書いたのは私が史上初ということで、よろしいでしょうか。とても良いことを書いたはずなので、たまには褒めてください。とくに、いつも全然褒めてくれない、さくや姫様。

 

さて、この「見かけ上の自由意志」は誰にでも自由に行使できるように見える。本人には。

 

ところが、自由意志を発動する妨げとなることがあるのである。それが前回書いた運命。運命には逆らえないのである。まあ、本人は自由意志を行使しているつもりだから、100%の自由意志があるとも言えるのであるが。

 

ただ、「運命を考慮した上での見かけ上の自由意志」ということで言えば、意識レベルが高い人間(存在)ほど、見かけの自由意志を行使できる範囲・権限が大きいのである。

 

前回記事の引用。

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ただ言えることは、意識レベルが高い人ほど生まれる前に決めてきた出来事の総数は少ない。

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意識レベルが高くなってくると、決まっている出来事が少なくなるのである。これも前々回の「守護霊様でも嘘をつく」に書いた「意識レベルが低いほど、次元が低いほど、たくさんのルールが必要になる」と似ている。

 

「引き寄せの法則で願望実現がうまくいっている人って、決まってある程度意識レベルが高い人ばかり(※)」って思ったことはないだろうか。これは正しい観察である。間違いなく、その傾向がある。

 

※ 「意識レベルが高い人は引き寄せの法則で願望実現がうまくいく」ではない。私も「これまでは」あまり引き寄せ・願望実現がうまくいかなかった。これは人生のストーリーに阻まれてきたのである。私はこれまでの人生では社会的な成功を収めないようにコントロールされていたことを知った。人生のストーリー上、それが必要条件だったのである。

 

どうして、意識レベルが高いと引き寄せに有利なのかというと、運命として決まっている出来事が少ないし、願望実現を阻害する不要な観念も少ないし、反射的に行動することも少ないからである。

 

「反射的な行動」というのは、大昔の記事に書いてあるのだが、例としては「怒りが発生した時に、怒りにまかせて行動する」などである。これをやってしまうと、思考・感情・行動の自動的な連鎖が止まらないのである。外部(全体性)からやってきた思考・感情に巻き込まれて、2次的な思考・感情が発生する。それを繰り返して、思考・感情に「巻き込まれ続ける」。自動的な反応であるから、自由意志は行使できない。

 

これを避けるために、「自分の思考・感情の観察」というサーダナ(霊的修行)があり、これについては以下の記事に書いてあるので参考にしてほしい。

 

覚醒に向けた意識レベルの向上のために(7)

 

今回の記事はとっても、とっても良いことを書いたつもりである。自信作なのである。今の自分に書ける最大限のことを書いた。女神様たちにも許可を取ったし、さくや姫に「褒めて」とおねだりしたら、しぶしぶ褒めてくれたので、たぶん良い記事なのだと思う。