O視点
俺が発言した内容は、かなり大臣たちを困らせたようだった。翔くんも驚いていたけど、次の日にはすぐに準備するという返事を貰えた。
そして、今俺の目の前には、数十人のどれいと呼ばれる人たちが一人ずつ名前を言っていた。自分で提案したことだったけど、あまり乗り気じゃない。適当になんとなく……でいいかな。
「……かずなり、です」
怯えるようなか細い声で名前を言った人を見る。白い肌に細い腕や腰。女かと疑うほど可愛い容姿をしていた。耳にかけられた短髪の黒髪が妙な色気を放っている。
視線が合う。その瞬間、俺の心臓は大きく飛び跳ねた。彼を王宮に招こう!そう決心して俺は椅子から大きく立ち上がる。
「王……?」
翔くんがどうした?という顔を向けてきたので、俺は大きく頷いた。
「彼を王宮に招こう!これは王命令だ」