久しぶりに久峰運動公園に行った。
入口正面にある噴水だけが動いていた。

夏はあれだけ幼児達で賑わった噴水池も誰もいない。水だけがしぶきを上げ、小さな泡を作り消えている。

方丈記の冒頭を思い出した。

「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて……」

人間の生命も46億年の地球からみると泡なんだろうと噴水の泡を観ながら思った。



毎朝、ラジオ体操するのに文化センターの広場に行っている。

冬支度で行くのだが寒い。
布団の中で自分との格闘が始まる。

宮崎の方言がぴったりだ
「よだきい」とか「のさん」がニョロニョロと頭をもたげてくる。

そこで薩摩藩の昔からの言葉で飛び起きる。
「泣こかい、飛ぼかい。
泣くよか、ひっ飛べ」

意味はぐずぐず考えてないでさっさと実行しろだ。さすがは薩摩藩だと思う。



先日、我が宮崎県川南町で鳥インフルエンザが発生し、12万羽が殺処分された。

殺される鳥も、殺さなければならない人達も悲しい思いでいっぱいだったろう。

「金子みすゞ」の詩を思い出した。

朝焼け小焼けだ
大漁(たいりょう)だ
大羽鰯(おおばいわし)の
大漁だ。

浜は祭りの
ようだけど
海のなかでは
何万の
鰯のとむらい
するだろう。

*鶏たちも仲間の弔いを
したことだろうと思った。