都内某所、統合幕僚監部に籍を置くF氏との会食。
所謂、自衛隊制服組のエリート幹部だ。
防衛大学を首席で卒業、昔で言うところの「恩賜の短剣」組に当たる人物である。
今回で5回目の会食になるF氏との出会いは、私の旧友でやはり防衛大から海上自衛隊、潜水艦の艦長を経て一佐(大佐)で退官した旧友からの紹介であった。
この数回の会食を通じ、いろいろな話題で盛り上がった・・北朝鮮問題、三島由紀夫事件、安保問題、そして前回からは決して避けては通れないであろう憲法改正問題までに及んでいる。勿論、政治家批判、官僚批判、日本への愛国心なども話題になる。
本来ならば、話題になった一つ一つをメインテーマとしてこのブログにアップ出来てしまう程の重みのある内容である。
平和ボケした国民と国防を担う自衛官との距離は余りにも離れている事実に驚愕してしまったことや、彼ら自衛官が考える憲法改正問題、特に第9条に対する考え方は、自衛官と言うよりもまさに戦う軍人達と見えてしまう。
F氏が言う憲法問題や国防意識の大きな変化は10年前に遡る。
時の日本の首相小泉氏が復興支援を名目に、「イラク特措法」を決め、自衛隊創設以来初めて、戦闘地域と認識される地区「サマワ」に陸上自衛隊が駐留派遣された時からだろう。
憲法第9条では、「戦争の放棄、戦力の不保持」をうたい上げている。にもかかわらず日本は幾多の“解釈論”で自衛隊という実質の戦力を持ち、海外にまで派遣している。
F氏は問う、
「小泉元首相がイラクに派兵したことは、はたして本当に正当だったのか?」
「貴方は知っていますか?日本に帰国した自衛隊員が25名も自殺しており、戦争の犠牲者が生まれていることを」
まさに驚愕の事実であった。
時のブッシュ元大統領に擦り寄った判断とも言われていたが、これに対する「検証」も一切行われず、小泉氏本人や自民党の「説明責任」も全く果たされていない。
このように、日本という国をつかさどる責任者である政治家や官僚は、大きな事件、問題が起きるたびに、その本質をうやむやにして来ている。過去の戦争、外国との交渉、敗戦後の日本のあり方すべてが、きちんと国民に納得いくように説明されてきただろうか。暗闇へと葬られた事実が、あまりに多すぎるように思われる。
勿論、それを許してきた日本国民にも大きな責任がある。
目の前の経済発展ばかりを追い求めてきた企業、またそれに組み込まれるサラリーマン、そしてその家族までが国家的経済活動の歯車に組み込まれ、家庭の幸せを願うことさえままならない、それが今の日本社会の実情だろう。
F氏は最後に悪戯書きだよと言いながら、割り箸の袋にこんなことを走り書きしていった。
憲法第九条改正案
①日本国民は、国際平和を誠実に追及する姿勢に変わりはないが、国権の発動たる自衛権は確保する。これは国家としての交戦権と解釈されるものである。尚、自衛隊は自衛軍と改称する。
②自衛のための戦域は国内を限定せず、海外(海域)に進出することもあり得る。但し、地上軍は送らない。
③また自衛のために他国と軍事同盟を結ぶこともあり得る。
日米安保そのものが、アメリカとの軍事同盟だったのだから、最後の条項はなんら現状に抵触しない。仮に北朝鮮が南進を始めれば、我が国をも攻撃することは分かり切っているので、韓国としては何とかして日本も同じ陣営に引き込みたい。今まで日韓関係は竹島問題や慰安婦問題などで必ずしも良かったとは言えない。反日感情はいまだにくすぶり、先端企業でもライバル国である。しかし、韓国大統領府の指示のもと韓国軍と自衛隊の間では何度となく秘密裏に会合が持たれているふしがある。
さあ、参議院選挙を控えた安部政権はどのような憲法改正を行おうとしているのか、そして平和が当たり前の日本国民の判断は如何に・・・暫くは目が離せない。
今日はこの辺りでお別れしよう・・・