日本人の脳は「思考停止型」?? | ~ ロバート・フジタの一筆コラム~

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戦時中に、軍艦や大砲の弾をつくるためといって、国中の家庭のナベ、釜を徴用した「金属類回収令」のように、震災復興の費用をあたかも国民全体が負担するのが当然のように吹聴し、復興税なるものが導入された。


ところが使いきれずに予算が残ってしまったばかりか、全額復興のために使われるはずだったのが、いつのまにか企業や政府がたくらむ大事業につぎ込まれている。







震災直後は、不況であえいでいる国民たちも、「この復興税は被災者のために使われるのだ」と思えば無理してでも協力しようと思うだろう。だが、時間がたつとともに、国民から吸い上げた資金は、まっとうに復興には使われず、それどころか復興に関係のない公共工事に使われていることがバレ、国民は国に騙されたとわかった。



昨年、与党の座を獲得した自民党が、被災者の救済をそっちのけで「国土強靭化」と称して、なにやら消費税も復興税も一緒くたんにしてそのために資金をつぎ込もうとしているのを見て、民主党が決めた復興はどうなったか、と問いたい。



 


すでにこの11日から、今までの所得税額に2.1%乗じた金額を徴収されており、しかも今後、25年間続くという。そして復興税も消費税も、被災者であるないにかかわらず、日本国民はすべて負担することになり、国民の生活は、長年の不況に加えて、災害、低賃金、増税のクアトロパンチで大変な忍耐を強いられているのだ。



 


それなのに、アベノミクスによる、かりそめの円安、株高に浮かれている一部投資家、そして実体もないのになんとなくそのムードに躍らせられている一部高所得の国民たち。しかも苦しいはずの庶民の中には、TPPが日本に入ってきたら、「物価が安くなるからいいじゃん」と安易に考える人もいて、今のところ本当の影響も知らずに楽天的だが、まもなく健康保険や医療制度等で泣くことになるのをわかっていないのか?



しかもマスコミは与党に寄り添った報道ばかり流し、かつ日本人の大半が、大手新聞を購読し、目先のもの珍しいニュースでお茶の間を賑わす地上波放送を見ている。「やっと震災から復興した」と、たまに流れる「お涙頂だい式ドキュメンタリー」では本当に涙がでるほどに同情するが、CMが入るとすぐに震災のことを忘れてしまうような「思考停止型」の人間が日本にはあふれてかえっているようだ。



 



入ってきた情報をまるでスポンジのように何も考えないで受け入れる日本人が多い中で、政府はいかようにも国民を欺くことが容易にできるのだ。



ここに一冊の本がある。(正確には上下二冊と言うべきか?)


 


本来なら被災者の救済に当てられるべき資金が、公教育制度の解体と民間への移行に転用されてしまった惨事便乗型資本主義”を危険視したカナダのジャーナリスト、ナオミ・クライン女史の著『ショック・ドクトリン』






社会が大きな危機に見舞われ、民衆が混乱に陥っているのを利用して企業寄りの大政策を行う過激な市場原理である、この「ショック・ドクトリン」は、なにも海外だけの話ではない。日本でも東日本大震災、福島第一原発事故のあと、復興支援の名目の元で、大規模公共事業や耐震工事に資金が流用されたことがその一例である。



間もなく「ショック・ドクトリン」の一種と言われるTPPが、日本になだれ込む。安倍首相などが繰り返し言う国益も、その意味するところは、大企業や政府にとっての経済的利益であり、決して国民の権利や幸福を望むものではないのだ・・・という点に特に着目しなければならない。




今日はこの辺りでお別れしよう・・・