GIBSON J-45 演奏コンディション改善と見た目CUSTOM | F-ROOTS ギターリペアマン 思いのままに・・

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読んでくれた方に何かが伝わればいいなと・・・

※テーマは全部「突発記事」で書くことにしました。(2011.10.20)

恐ろしく写真を撮るのがヘタクソでギターに申し訳ないです。

 

このGIBSON J-45をリペアした時の話にふれてみます。

オーナー様は以前からお付き合いのある方で

このギターも何回かリペアでお預かりしてました。

 

オーナー様から

「このギターのネックの状態どう?」と質問されたのが

今回の始まりだったかと思います。

 

簡単に言うと順反りしていました。

トラスロッドの話をすればオーナー様も

ロッドによる調整は試みてありました。

そして、オーナー様が希望する

ネックコンディションの話を聞き…

「どうかな?」「なんとかなるかな?」と。

正直その場での即答は難しかったので

後日時間を取って検証した結果、

ロッドの調整では

「一般的にまぁ許せる範囲かな?」

という状況には持ち込めたけど、望む設定は無理

 

その事をオーナー様にも伝え相談した結果、

望みのコンディション出せるようにリペアしよう!と。

 

ということで

リペアの方向性が決まったわけです。

ではどうやって?

今回のギターの場合はネックが元起きしているわけではありません

ミドルポジション辺りを中心に反っている。

数日間掛けて

トラスロッドの効き方を段階的に確認していき

ネックとロッドの効きの関係性をイメージする。

「この回し加減でこのカーブになるんだ…」といった感じで。

 

回した事がある方はわかるかと思いますが

トラスロッドの効きはネックによって違うのです。

 

検証の結果、

①私的に理想とするコンディションに持ち込める

②オーナー様が望むコンディションに持ち込める

という二つの確信が持てたので

「指板矯正」をすることで解決できると連絡。

 

ということで指板矯正を行いました。

ごめんなさい作業中の写真は一切ありません。

 

リペアする前の音色は少しモヤモヤした感じがあったのですが、

そこはすっきり晴れ、

効果的に弦振動がボディへ伝わるようになり

マホガニーらしい音色が感じられるように…

「こうでなくっちゃ!」と思いましたね。

 

コンディションも上記の①と②の両方が実現でき、

お返しの時に①の状態から②に調整して

オーナー様へお返ししたという…。

以前の状況ではこの設定に出来ませんでしたので

今回の指板矯正は有効だったと思います。

 

また、ここまでの話は演奏上の話ですが、

見た目もカスタムさせていただきました。

J-45のサウンドホール周りと言いますと

※この画像はネットから拝借しました。怒られたら消します。

 

このような感じですが、

今回の作業の中でインレイカスタムをさせて頂き、

このような見た目に変更させていただきました。

 

写真が下手でごめんなさい。

実物はそうとうキラキラしてカッコ良いです。

オーナー様も反応を見る限りでは

相当気に入って下さったかと。

 

このオーナー様は他にもギターを所有されており

正直このギターは出番があまり…という感じでした。

それはコンディションがしっくり来ていないので

おのずとそうなっていたという。

 

今回のリペア&カスタムで

演奏フィーリング、音色、見た目と変化がありましたので

出番が増え、ライブなどでも登場になれば

このギターも喜んでくれると思います。

 

という話でした。

長文のお付き合いありがとうございました。