恐ろしく写真を撮るのがヘタクソでギターに申し訳ないです。
このGIBSON J-45をリペアした時の話にふれてみます。
オーナー様は以前からお付き合いのある方で
このギターも何回かリペアでお預かりしてました。
オーナー様から
「このギターのネックの状態どう?」と質問されたのが
今回の始まりだったかと思います。
簡単に言うと順反りしていました。
トラスロッドの話をすればオーナー様も
ロッドによる調整は試みてありました。
そして、オーナー様が希望する
ネックコンディションの話を聞き…
「どうかな?」「なんとかなるかな?」と。
正直その場での即答は難しかったので
後日時間を取って検証した結果、
ロッドの調整では
「一般的にまぁ許せる範囲かな?」
という状況には持ち込めたけど、望む設定は無理。
その事をオーナー様にも伝え相談した結果、
望みのコンディション出せるようにリペアしよう!と。
ということで
リペアの方向性が決まったわけです。
ではどうやって?
今回のギターの場合はネックが元起きしているわけではありません。
ミドルポジション辺りを中心に反っている。
数日間掛けて
トラスロッドの効き方を段階的に確認していき
ネックとロッドの効きの関係性をイメージする。
「この回し加減でこのカーブになるんだ…」といった感じで。
回した事がある方はわかるかと思いますが
トラスロッドの効きはネックによって違うのです。
検証の結果、
①私的に理想とするコンディションに持ち込める
②オーナー様が望むコンディションに持ち込める
という二つの確信が持てたので
「指板矯正」をすることで解決できると連絡。
ということで指板矯正を行いました。
ごめんなさい作業中の写真は一切ありません。
リペアする前の音色は少しモヤモヤした感じがあったのですが、
そこはすっきり晴れ、
効果的に弦振動がボディへ伝わるようになり
マホガニーらしい音色が感じられるように…
「こうでなくっちゃ!」と思いましたね。
コンディションも上記の①と②の両方が実現でき、
お返しの時に①の状態から②に調整して
オーナー様へお返ししたという…。
以前の状況ではこの設定に出来ませんでしたので
今回の指板矯正は有効だったと思います。
また、ここまでの話は演奏上の話ですが、
見た目もカスタムさせていただきました。
J-45のサウンドホール周りと言いますと
※この画像はネットから拝借しました。怒られたら消します。
このような感じですが、
今回の作業の中でインレイカスタムをさせて頂き、
このような見た目に変更させていただきました。
写真が下手でごめんなさい。
実物はそうとうキラキラしてカッコ良いです。
オーナー様も反応を見る限りでは
相当気に入って下さったかと。
このオーナー様は他にもギターを所有されており
正直このギターは出番があまり…という感じでした。
それはコンディションがしっくり来ていないので
おのずとそうなっていたという。
今回のリペア&カスタムで
演奏フィーリング、音色、見た目と変化がありましたので
出番が増え、ライブなどでも登場になれば
このギターも喜んでくれると思います。
という話でした。
長文のお付き合いありがとうございました。