娘と夕方の散歩をしていた時の出来事です。
目の前を小鳥が歩いていました。
歩いていたと言うよりも飛びたくても飛べなくて、引きずっている感じでした。
娘が見付けて、走り寄りました。
小鳥は右側の羽根が折れている様で,飛べずに、茂みに隠れようとしていました。
幸か不幸か、この小鳥は私達親娘に保護されました。
小鳥は、私の手の中でじっとおとなしくしていました(そうせざるを得ないのかもしれませんが・・・)
私は歩きながら、その手の中の小鳥に向かってレイキを当て続けました。
レイキを当てている間、ドックンドックンと心臓の音の様な響きが手のひらを伝って私に伝わって来ました。
どうか、死なないで。
生きて!
大丈夫だから。
それから、近所の動物病院に電話を掛け、小鳥を診て頂こうと思いました。
が!ここで、驚いた事に、野鳥は専門ではないので診て頂く事が出来ないって事。
何件か電話をしたけれど、同じ答えでした。
そのうちの一件の電話が、自然の動物を診て下さるお医者様を紹介して下さいました。
が!電話をすると、診療時間を告げられ、今からの時間では到底間に合わず、延長して待っては下さらないとの事でした。
テレビやドラマで観る動物のお医者様って、どんな動物でも無償で診てくれるイメージがあったけれど、現実は難しい・・・。
後になって分かったのですが、専門では無いって事以外に、野生の動物は何の病気を持っているか分からないので、そういう専門の指定病院以外では診てもらえないらしいです。
そして、市役所に電話を掛け、お電話に出た警備員の方はもう皆さんお仕事を終えてお帰りになってしまったかもしれないと言いながらも、環境課と言う部署に繋いで下さいました。
奇跡的に、環境課の方が未だ残っていて、親切に対応して下さいました。
でも、どちらにしても、明日の朝ではないと、対応出来ないとの事で、小鳥は一晩我が家で過ごす事になりました。
これも、後で知った事なのですが、各市町村では、自分で連れて行かないと引き取って下さらない所もあるらしく、引き取りに来て下さると言う私の住む市は親切な方なのだそうです。
小鳥は保護した時には雨に濡れて弱っている様に見えましたが、我が家にやって来ると、けっこう元気になっていました。
野鳥が人に慣れるって事は聞いた事がありますが、この小鳥は人懐っこいのか私の手に乗ったり、肩に乗ったりしました。
手に乗せて、レイキを当てながら指で頭を撫でてあげると気持ち良さそうに目を閉じて眠り始めました。
このまま、我が家に居たらもっと仲良くなれるかなぁ…何て思ったりしてしまいました。
でも、明日になれば市役所の方がやって来て、市の鳥獣センターに連れて行って保護して下さいます。
市役所の方は、自然の動物は人の目に留まらなければそのまま静かに命を落とす事もあり、たまたま私の目に留まったから保護された訳で、どうしても!と私が望まなければ、保護しにやって来たりしないそうです。
その場合には、元の場所にそっと帰してあげる事をお勧めしているのだそうです。
私がした事は、自然の摂理に反する事なのかもしれません。
きっと、私の母親であれば、そのまま手を差し伸べる事はしないと思います。
だから、この小鳥を助けて保護している間、色々な事を考え、思いました。
私がしている事は間違っているのかなぁと。
でも、少しずつ元気になって、折れた翼でもバタつかせて一生懸命飛ぼうとしている姿を見ていたら、私はこの子を助けた事後悔していないし、きっと、また同じ場面に出くわしてもまた同じ様に助けてしまうだろうなぁと思いました。
私は、この小鳥にもう一度大空へ羽ばたける様にと、「空」と名付けました。
「空!」
と呼ぶと、反応しているかの様です。
一生懸命、翼を広げてバタつかせる迄になったけれど、やっぱり羽根は折れている様です。
でも、お別れの時間迄に何度もレイキを当てました。
「レイキ当てるから、おとなしくしてね」
と、声を掛けると私の手の中でじっとして目を閉じていました。
今の私に出来る事はこれしかありません。
どんな動物にでも、真剣な気持ちはきっと伝わっているのだと思います。
私は、アニマルコミュニケーションも学んで来ています。
一緒に学んだ仲間は飼い主さんと動物達との架け橋になって活躍している方もいらっしゃいます。
そんな中、私は森の中の鳥達やカエル等としか会話をする機会が無かったのです。
でも、今回、空を助ける事が出来て思いました。
人それぞれ使い方が異なる事。
空は私に保護されても怖がらずに信じてくれました。
娘も空を怯えさせる事なく、じっと見守っていました。
空とも会話をしました。
今になって、アニマルコミュニケーションに行った意味が分かる気がします。
こうして、またアニマルコミュニケーションをするキッカケを空にもらった気がします。
もともと、アニマルコミュニケーションを学びに行ったのは、娘ともっと近付きたかったから。
もっと、信頼関係を結びたかったから。
今回、空を見付けて、保護した時、娘がじっと見守って大丈夫だから!と空に話し掛けていました。
そういう事に気付けているって事は、少しでも活用出来ているのかなぁって思いました。
人生、無駄な事ってないのかもしれないなぁって思います。
その時気付かなくても、きっと、後になって気付く事が多々あるのかもしれません。
・・・そう言えば、レイキを採った時にも同じ様な事を聞きました。
今よりも、後になって気付く事があるんだよって。
きっと、これからも、まだまだ私には気付きがあるのだろうなぁっと感じています。