仮面執事と銀のギター(今は赤だけど…orz) -18ページ目

ダイビングナイフ

浮いている。

ラッコというものは、そういうものだけど
あたいは、周りからも浮いている。

まず水がそんなに好きじゃない。

ラッコというものは、群れで過ごすけど
あたいは岩場にひとりでいたい。

あと貝もそんなに好きじゃない。
石で割って中身を取り出すより
もっと好きなことがあるからだ。

ふつうラッコは脇に自分の
お気に入りの石を挟んでいる。

あたいが挟んでいるのは
他のラッコが持っていないもの。

それはニンゲンが落とした小さなナイフ。

これで魚を刺すのが
とても楽しい。

魚の首の根元を刺すと
忙しくのたうちまわってたのが
ころりとくたばる。

食べのが目的なんだけど
このナイフを手に入れてから
刺すことが目的みたいになってしまった。

あたいは多分、ちょっとおかしい。

ナイフのせいでそうなったのか
もともと自分がそういう者だったのか
きっと誰にもわからない。

ニンゲンとは違って
群れのみんなは
自分が生きるのに必死だから
あたいのことなんて誰も見てないから
気にする必要はないんだけど。

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キツネのミュート

耳が遠くなったことを嘆くことはないと
わたしは思う。

わたしは、耳がいい。

たとえば、目で見えなくても
音で周りのことがわかる。

わたしは少しでも油断すると
命にかかわる世界に生きているから
そうなった。

なまじ耳がいいと、
つまらないことまで
聞こえてくる。

目先の衝動に任せた
悪感情たっぷりの罵声。

嘘でまみれた扇動に
嘘と気付きながら酔いしれる
人々の喘ぎ声。

またはそれらの言葉を
キーボードかタッチパッドで
かたかたぱたぱた打ち込む音。

自分が気持のいい音。
自分に都合の良い音だけ聞いていられる
あなたは幸せだよ。

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かもりかもられ

ぼくはカモだよ。

お金くれるってメールが来て返信したら
お金受け取るためのお金くれって言われて
お金あげたらそのまま逃げられたよ。

利回りのいい投資があると囁かれて
毎月お金振り込んでたら
事業が潰れたからと1円も返ってこなかったよ。

なぐさめてもらおうと夜のお店にいったら
とんでもない額請求されて
こわいお兄さんがいっぱいでてきて
無理やり払わされたよ。

誰も信用できないと嘆いていたら
変な宗教にまるめこまれて
教祖の走狗にさせられたよ。

カモは鳥インフルエンザの保菌鳥だよ。
ぼくらはこのウィルスで死ぬことないけど
ニンゲンはそうじゃないらしいね。

ウィルスって見えないよね。
パソコンのウィルスもそうだよね。
ぼくの武器は、こういう見えないもの。
水面下で一生懸命水かきを動かすように
ウィルスをせかせかばらまくのがぼくの遊びさ。

迷惑メールを送ってきたあいつや
投資詐欺を持ちかけてきたあいつのPC
警察に筒抜けにしといたけど
今頃どうなっているだろうね。

ぼったくり店のあいつらや
いんちき宗教のあいつらは
例外なく鳥インフルに感染させてやったけど
今頃どうなっているだろうね。

カモと思っていた相手にカモられたと
気付いた時の奴らの顔は
想像するだけでとても楽しいね。

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