奈緒が用意した朝食はブリテッシュブレークファースト風だった。1枚のお皿に目玉焼き・ソーセージ・マッシュルーム・ハッシュドポテト・トマト・ベーコン・トースト2枚が乗せてありボリューム感たっぷりである。トマトは生ではなく、フライパンで焼いてある。
江田はまずはマッシュルームから食べてみた。マッシュルームはかさの部分が分厚く、歯ごたえも固すぎず柔らかすぎずかなりグッド。マッシュルームの汁がかむ度に口の中にあふれた。色がかなり黒いので焼きすぎなのではと思ったが、もともとの色が黒かったようだ。
「奈緒、イギリス留学中の朝食ってこんな風?」江田は、グリルしたトマトをパクリッ。トマトの酸味が焼くことでまろやかになっているが、中身はかなり熱くなっている。
「まさか。時間がもったいない。私は、もっぱら、トーストやポーリッジ、シリアルで軽く朝食を済ませていたわ。」奈緒は声を立てて笑った。
「奈緒さん。イギリスに留学なさっていたんですか?」坂本綾香は朝食用ブレンドティーを美味しそうに一口飲むと言った。
「そう。オックスフォード。」奈緒はさりげなく坂本綾香に言った。
「凄いな。」坂本綾香は一瞬羨ましそうな表情を見せた。
「今度ね。中島みゆきさんの作曲作詞で「復活」という新曲をリリースするんですけど・・ 中島みゆきさん、ロシアの作家トルストイの小説「復活」から着想を得たらしい。それで、私、今、暇あるとトルストイの「復活」を読んでいるんです。」坂本綾香は話題を変えた。