2017年に見た映画総まとめ7月の巻! | 冷やしえいがゾンビ

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めっきりノータッチですが、メインは映画に関する垂れ流し。

7月はー?


犯人は生首に訊け

ジョン・ウィック:チャプター2

ライフ

アリーキャット

獣道

ザ・マミー 呪われた砂漠の王女


6本でしたー!Here We Go!



犯人は生首に訊け


シネマート新宿の特集上映・反逆の韓国ノワールのうちのひとつ。去年の同特集では4作品コンプリートしたのですが今年は時間が作れず1作品しか見れず。主人公の医師が単身赴任してきたのは、かつて連続殺人事件で有名になった地域だった…


ミスリードたっぷりのサスペンススリラー。ヒッチコック期に回帰するくらいの演出を臆さず強調してくる。ややモタつきがあったが、オチの気持ち悪さが気持ち良かった。


とTwitterに書きました。叙述トリックも駆使して最後まで観客を安心させない。話の構成が気持ち悪いのは確かだけど、勝手が分からない地方に一人で暮らさなければいけない怖さが普遍的なテーマとして貫かれている。居心地の悪さをこじらせまくった男の話。かなりキモい映画。韓国映画ならではのドロドロ感。☆☆☆★★




ジョン・ウィック:チャプター2


キアヌ・リーブス主演の殺マ映画の続編。引退していた名うての殺し屋ジョン・ウィックは、かつてのボスとボスの息子とボスの組織をぶっ潰したことで裏社会の賞金首になってしまう。4DX版で見ました。


前作も十分に楽しんだのですが、続編になって諸要素が拡張された事により面白さが爆発。見終わった瞬間に「今年ベスト級に出会えた!」と喜びました。


裏社会の殺し屋連中が特殊な組織の管理下にあって、ジョン・ウィックが全世界的なお尋ね者になっていく過程を描きながら、アクションを含んだ見せ場もバランス良く見せていく。情報を伝える配分とテンポに監督のセンスが光りまくり。


アクションシーンで印象に残るのは、コモン演じる殺し屋と主人公が人ゴミの多い駅でサイレンサー付きの拳銃で静かに撃ち合うシーン。そこから電車内に雪崩れ込んでのサイレント格闘。たまらない。コモンは芝居でも素晴らしかった。ベストワークでは?


前作でやや不評だったラストも、今作は文句なしの切れ味。なんの解決にもなっていない=この世界観をまだまだ楽しめるという事なので、次回作に期待するしかないです。ただ、今作で終わってもそれはそれで美しい気がします…☆☆☆☆☆

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ライフ


ジェイク・ジレンホール、ライアン・レイノルズ、真田広之出演の宇宙船ホラー。火星探査機から未知の生物を回収した研究クルーだったが、それが全人類に危険を及ぼす行為であるとは知る由もなかった…


信頼できる男3人が出てるSFホラー、とはいえハズレの気配を感じなくはない。見てみなきゃ分からない。結果…めちゃ面白かったです。


科学的なリアリティ、恐怖・脅威のパターン、人間の死にっぷり、打開策、色んな面でフレッシュさを感じさせてくれる正しいホラー。オリジナル脚本とは思えない完成度だと思います。


しかもそこに名優たちの迫真の演技が加わる。真田広之なんて全キャラで最もエモい役どころ。ハリウッドからも演技力を信頼されてるんでしょうね。


そして女性船長役のレベッカ・ファーガソンが超魅力的!ミッションインポッシブルにも出ていたけど、より魅力が引き出されているのは断然今作。強さと弱さを共存させるキャラ造形が素晴らしい。今後も注目したいです。☆☆☆☆★



アリーキャット


窪塚洋介と降谷建志(Dragon Ashのkj)が主演!?監督は榊英雄!?訳の分からない組み合わせに期待して見に行きました。元ボクサー窪塚と、解体業のkjが猫をきっかけに出会い、奇妙な事件に巻き込まれていく。


日本映画でやりにくいタイプのノワール風ストーリーですが、前半はギャグ多めのオフビートコメディテイスト。kjのカリスマ性を完全に封印してコメディリリーフな使い方に終始させるところは新鮮。後半〜終盤の展開もふまえて、人間味たっぷりに演じたkjが効いてくる。


しかしながら全体的なテンポが悪い。話が進まないまま、ただ単にひと笑い作るためのシーンが続いてるのを見ていると若干ムカムカしてくる。90分程度の尺にまとめて欲しかった。


しかし後半の展開はけっこう好き。泥沼化していく様子はいかにもノワールっぽいし、そこに窪塚洋介の熱演が加われば見応えが無いわけがない。『池袋ウエストゲートパーク』終盤の長瀬智也を見るような気分。


バランスは良くないけど最終的に「好き」と感じた日本映画。榊英雄監督、応援してます。☆☆☆★★



獣道


伊藤沙莉、須賀健太主演、海外映画祭で好評を集める内田英治監督の最新作。地方都市で出会った男女が、奇妙な運命に導かれて出会いと別れを繰り返していく。


オープニング、3人の童貞がトイレの落書きを信じてヤリマンに電話すると、不敵に笑む伊藤沙莉がやってきて童貞たちは興奮する。しかしその後ろからアントニー率いるヤンキー軍団が登場し、美人局であることに気付く…このシークエンスだけでこの映画に魅了されたと言っていい。


少しずつドロップアウトして荒んでいく須賀健太に対して、彼にとってのファムファタール的存在である伊藤沙莉は金髪ソバージュの完全体ヤンキー、いかがわしすぎるカルトの信者など、大幅な飛躍を遂げながら生きていく。誇張した姿を見て観客は笑うしかないが、その笑いの裏には常にリアリティと痛みが存在しており、それを見る須賀健太とシンクロしていく。


メインの2人にとって腐れ縁となるのがアントニーや吉村界人らの不良たち。この2人が強烈な存在感を発揮していて映画に多大な貢献を果たしている。アントニーは、芸人の立ち位置とは真逆のヤバさを巨体に漂わせている。吉村界人はさらにスリーランク上のヤバさをまとった狂人として圧倒的な演技。この人はどの映画に出てても目を惹くと思う。


色んな感情を喚起させるラストには思わず涙。次々と新しいペルソナを体現する伊藤沙莉、この人の演技は若手女優の中でもトップクラス。舞台よりも映像で光る逸材。ハロプロ推しな点も含めて応援したい女優さんです。めちゃめちゃ面白い日本映画でした!☆☆☆☆☆

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ザ・マミー 呪われた砂漠の王女


トム・クルーズ主演。『ハムナプトラ』シリーズのリブート作であり、古典的怪奇ホラーを蘇らせる「ダークユニヴァース」の第一弾に位置付けられている。


評判はすこぶる悪いし興行的にも失敗したためにダークユニヴァース自体も暗礁に乗り上げた感があるのですが、私は満足できる内容でした。


トムクルーズが軽妙キャラと本気アクションでトムクルーズらしさを存分に発揮している。超ヤバい場面の連続で、トム自身も無表情で「やべえ…」と訴えているのだけどなんだかんだで切り抜けていく。まさにトムクルーズ力。


ヒロインとともに、ソフィア・ブテラ演じる古代の女王のアタックから逃げ続けるトム。水中をマミーに追いかけられたり、飛んでた飛行機が墜落していく途中でパラシュートをヒロインに託すのを無重力空間で演じていたりするのはインポッシブルなミッションですよ。逃げながらも定期的に女王の幻影に悩まされ、観客にトムの闇堕ちを想像させるのですが、いよいよクライマックスで追い詰められます。


結論から言うとソフィア・ブテラにキスをする事で彼女の能力を奪い取り、トムが生き残ります。ド派手なアクションシーンがキスで終わり、主人公が人ならぬ存在になって映画が終わる。こんな映画見た事ないです。ソフィアさんの哀しげな演技も新境地を開いた感じがしたし、不満を覚えるポイントさえ無かったです。☆☆☆☆★



と、6本の感想でした!


8月の巻はこちら。

https://ameblo.jp/ez-chill/entry-12341453900.html


6月の巻はこちら。

https://ameblo.jp/ez-chill/entry-12341200849.html


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