陳情令,魏嬰が可哀想な前半のお話 | くぅちゃんへ

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友達に激すすめられてドラマ陳情令50話、そして原作魔道祖師、アニメ魔道祖師まで全部みて、改めて色々と吠えている最中である。

 

ネタバレしかないのでそれが嫌な人は読まんでな

 

目の保養のお二人

 

 

さてさて、ドラマと原作を重点的に語ろうと思うのだが

 

まずこの2つ、構成が全く違う。

ドラマは一話目主人公魏嬰(ウェイイン)の蘇りをやり、継いで16年前に縁のあった人達との再会、もう一人の主人公藍湛(ランジャン)に見つかっちゃう所から一気に過去編に移る。

32話まで過去編。

そして現代編にうつりラスボスを探り当てやっつけるって構成。

 

 

 

 

原作は13年(ドラマでは16年)後の魏嬰(ウェイイン)蘇りから始まるのは一緒だが、その後が全く違う。

現代編が語られた後、唐突に過去編になり、また唐突に現代編になる。

それが全く説明なしに行き来するもんだから、おそらくドラマを見ていないとどれが過去編でどれが現代編なのか最初はわからない。

何度か読んで納得、みたいな感じかな。

 

そのかわり、ドラマでは描けなかった(尺がなかったからだね)各事情が丁寧に説明されているので、ドラマみて「あれ?」と疑問に思っていた部分がスッキリ解決する。

 

なんつーか、2つで1つの作品と思った方がいいかな?

 

 

 

 

で、32話まで続くドラマ「陳情令」過去編なんだが…

 

おそらく、過去編で脱落する人、多いかもしれん。

なーにーせ、魏嬰が気の毒すぎて辛っ!

 

3話から始まる過去編、最初はいいんだよ。

座学のわちゃわちゃ、魏嬰と藍湛の腐れにしかわからない演出の数々、旅のわちゃわちゃ、後の鬼将軍・温寧(ウェンニン)と姉の天才医師温情(ウェンチン)との出会い、常氏を皆殺しにする薛洋(シュエヤン)とそれを追ってきた暁星塵宋嵐との出会いなどなど。

この薛洋(シュエヤン)の話は原作では魏嬰が死んだ後の出来事で、ドラマではそのあたりを構成しなおしている。

 

でだな、16話以降の展開の辛いことったら相当の覚悟がいりますぜ奥さん!

 

黒服の方、魏嬰(ウェイイン)って御仁は自由闊達で正義感が強い。

そんでもって自分の手柄を表に出さず人知れず自己を犠牲にしちゃうところがある。

魏嬰気の毒過去編、その1

 

霊力を生み出す根本である「金丹」というのがある。

これを修練して鍛えていくんだが、一度破壊されると再生されず、二度と仙門の徒として戦うことは出来ない。

江氏宗主夫妻が惨殺された後、彼らの実子で魏嬰の義兄弟、江澄が敵の温逐流(ウェンジューリュー)に金丹を破壊されてしまう。

絶望する江澄(ジャンチョン)

そこで魏嬰は天才医師温情(ウェンチン)に頼み込んで己の金丹を江澄に移す。

もちろん、江澄が負担に思わないよう、「抱山散人って母の師匠にあたる人なら治してくれるから」って嘘ついて演出までして。

当然、金丹を失った魏嬰はフラフラ。

そんな時、敵の温晁(ウェンチャオ)にとっ捕まって悪霊のたまり場乱葬嵩って場所に投げ落とされる。

 

 

目隠しして「抱山散人の所へ行け、絶対目隠しを取るなよ」と江澄に言い含める魏嬰。

この後、魏嬰は意識があるまま金丹を取り出されるって激痛に耐えて江澄を救うのだ。

 

魏嬰、更に気の毒過去編、その2

 

乱葬嵩の悪霊に打ち勝った魏嬰(ウェイイン)は死者を操れる「陳情」って笛を手に入れ詭道(原作での表記は鬼道)を極める。

そして温氏討伐で多大な功績をあげるのだけど、名が上がれば上がるほど妬み嫉みが凄まじいのが世の常。

名家出身でない魏嬰にはなおさら風当たりが強い。

金丹を失って剣が使えないけどそれを隠さないといけない魏嬰。

だってバレたらなんで金丹を失ったのかってことになり、江澄に移したってことがバレちゃうから。

正式な場で剣を腰につけていないってだけで中小宗家のおっさん達にガンガン批判され思い上がっているとなじられる。

魏嬰のいない所では言ってもいないことまででっち上げられる。

 

 

魏嬰の「陳情」

死者を操れる笛

 

魏嬰、更に更に気の毒過去編、その3

 

温氏を滅ぼした後、専横を極める金氏宗主金光善。

他の宗主達もそれに追従している。

お世辞の嵐。

嫌気がさしている魏嬰。

そんな時、温氏傍系の温情(ウェンチン)や温寧(ウェンニン)一族、何の罪もない人々を金氏が虐げている事実を知る。

急いで助けに行けば温寧殺されていた。

ドラマでは検閲をパスするため、死んだのではなく死にかけだったって設定。

山積みの温氏の人々の死体。

雨の中、弟の亡骸(何度も言うが、ドラマでは検閲パスのため、わずかに息があった設定)を抱きしめて泣く温情(ウェンチン)

怒り心頭の魏嬰は詭道(鬼道)を使って温寧(ウェンニン)を蘇らせる。

だが暴走した温寧は自分を虐げた金氏の役人を虐殺。

人々は温氏とそれを助けた魏嬰を口汚く非難する。

己の信念に従い恩義のある温情、温寧姉弟含め温氏の生き残り一族を連れて乱葬嵩に向かう魏嬰。

人々は魏嬰を正道を捨て詭道(鬼道)に走った裏切り者として糾弾する。

 

出会った頃の温情(ウェンチン)温寧(ウェンニン)姉弟。

病弱な弟を気遣う気丈で優しい姉、温情。

 

魏嬰、もっともっと気の毒な過去編、その4

 

乱葬嵩での生活は大変ながらも穏やかだった。

しかしそれもつかの間、ラスボス金光瑤(じんぐぁんやお))の企みで大事な師姉の旦那、金氏の中で唯一魏嬰を案じてくれた金子軒(ジンズーシェン)を温寧が殺してしまう。

金光瑤(ジングァンヤオ)の手下、蘇渉(スーショー)が笛で温寧を操ってたのだ。

何故魏嬰が「陳情」を使っていたにも関わらず温寧が操られたのか、その理由は現代編ラストで明らかになる。

金子軒の従兄弟の嫌〜な奴、金子勲も殺される。まぁ、コイツはね、嫌な奴だから殺されてもよし。

姉の夫を、生まれてきた甥の父親を殺してしまったことに打ちのめされる魏嬰。

魏嬰が寝込んでいる間に温氏一同、魏嬰を救いたい一心で金氏に謝罪に赴く。

金光善から自首を促す通達もあったしね。

だが目が覚めて追いかけた魏嬰の目の前には城門に吊るされた温氏の人々が。

温情と温寧は燃やされて灰も残っていないという。

絶望する魏嬰。

中に入れば夫の亡骸を安置した堂で悲しみにくれる師姉の姿。

魏嬰、さらなる絶望と慚愧の念

 

 

 

 

魏嬰、ほんっとーに可哀想なラスト、過去編。

 

遺体を安置してある堂から中へ入った不夜天って金氏の拠点に各仙門の子弟や中小宗家の人々が打倒魏嬰を叫んで決起集会を開いている。

もちろん、発起人は金光善。

そこに姿を現した魏嬰(ウェイイン)・魏無羨(ウェイウーシェン)・夷陵老祖(いりょうろうそ)3つの呼び方があります、その魏嬰が屋根の上に姿を現したもんだから、集まった人々は口を極めて罵り糾弾しはじめる。

オレが何を言っても信じないんだろ、そう自暴自棄になった魏嬰、陰虎符を操って攻撃してきた連中に反撃、だけど絶対に江澄率いる江氏には手を出さない。

とーこーろーが、なにやら妙な笛の音が響き、死霊がコントロールできなくなる。

そう、これも金光瑤の企みだったのね。

現代編でこのことが明らかになるけど、今は狼狽するばかりの魏嬰、無差別に人々を襲い出す死霊、駆けつけた藍湛が「落ち着け、何かおかしい」と言うんだけど時既に遅し、不夜天は大混乱。

 

そこへ師姉が来てしまう。

魏嬰を呼んで探す師姉。

 

なんで来たん?危ないだろ?邪魔だろ?と思った視聴者は多い。

案の定、師姉は魏嬰を殺そうとした修士から魏嬰を守ろうとして死んでしまう。

絶望の叫びをあげる魏嬰、コントロールできるんじゃなかったのか、と責める江澄。

撮影はグリーンシートの前。

あの鬼気迫る演技、グリーンシートの前でたいしたもんです。

 

打ちのめされた魏嬰は自ら崖に走り飛び降りる。

それを掴む藍湛、腕から鮮血が落ちる。怪我してたのね、藍湛。

離してくれ、と言っても絶対離さない藍湛。

だよね、ハニーだもん。

なのにそこへ恨みに燃えた江澄がかけつける。

振りかざす剣、一話では振り下ろし魏嬰が落ちていくのだけが描かれたけど、32話ではきちんと何があったか描かれた。

江澄の剣は結局魏嬰を切れず岩を叩いただけ。

殺せなかったんだね、江澄(ジャンチョン)

自ら藍湛の手を振り払い、魏嬰は崖の下へと落ちていく。

 

そこまでが過去編である。

 

 

 

 

原作もだいたい同じ流れなんだが、原作では魏嬰はそこで死んでおらず藍湛が連れ去り洞窟に匿うんだけどね。

 

で、ドラマで何が辛いって、主人公達の不幸以上に視聴者の心を抉るのは魏嬰を非難する人々の姿!

魏嬰批判する人々の様子を描く監督の手腕の見事さよ。

 

非難する中心人物として「姚宗主(やおそうしゅ)」ってキャラを使っている。

 

原作にも出ているんだけど、ドラマでは上には追従してお世辞を言いまくり、上の思惑にそってこれまた魏嬰を大声で非難し、情勢がかわるとあっさり手のひら返しをして魏嬰のことを「魏先生」などと持ち上げる。

自分は一角の人物って思ってるから目下の者には世の理なんぞを説教したりもする。

何が怖いって、それらを計算ではなく全部無自覚にやっているのが怖い。

つまり姚宗主って人を監督は「大衆の権化」として描いているのな。

 

ちなみに原作ではそこまでアクは強くないただの嫌なおっさんだ。

 

監督はつくづく嫌気がさしているんだろうね、自分で考えることをせずその場の空気で大声で人を誹謗中傷し、状況が変わると手のひら返しをしていながら全く自覚がない「大衆」って奴に。

特にあの国ではその特性が顕著にあらわれるから。

だから、ドラマの「姚宗主」を通してそんな大衆を描いたんだと思う。

 

姚宗主の魏嬰への罵詈雑言は苛烈で、観ているこっちが辛くなる。

勢いのある金光善へのお世辞もうんざりするような口上。

彼と一緒に好き勝手魏嬰を詰り、あまっさえ自分達の正義を振りかざし義憤を露わにする人々の姿の醜悪なこと。

何に嫌気がさすって、噂や自分達の想像を真実だと決めつけ、自分達は信念にもとづいて正義をなすのだって思い込んでいる人々の思考な。

そんな大衆の性質をこの監督はよく知っていて、嫌悪しているんだと思う。

その描き方の秀逸なこと。

 

そんな大衆の犠牲になった一人、温情(ウェンチン)

優秀な医者にして人を思いやる心の厚い優れた人物なのに灰にされてしまった

密かに温氏の暴虐から皆を庇っていた人なのにね。

金光善に煽られて温氏は皆殺しにしろっていう大衆の愚かなことよ。

文化大革命の時に家に暴徒がなだれ込んできて祖父を殺された経験を持つ友達がいるんだが、彼女が嫌悪するのは「学のない大衆」

こういう考えない人々ってのは権力者にとっては操りやすいんだよね。

どうにでも方向づけできるから。

日本にもいるよね〜、権力者に無自覚に追従してまるでお殿様に仕えてるみたいな思考の人達。

 

 

確かに魏嬰はラスボス、金光瑤にハメられたんだけど、彼を追い詰めて絶望させたのはこの「大衆」にほかならない。

ドラマでそれを目の当たりにする視聴者はそりゃあ辛いわけよ。

魏嬰が気の毒ってだけでなく、そんな大衆の姿を見せつけられて無意識に嫌悪感増し増しなわけね。

 

 

 

 

どんどん辛くなって鬱展開の挙句、主人公一回死ぬから離脱したくなる気持ちもわかるんだが、過去編が辛い分、現代編での「ザマァ」感もデカいので、頑張って33話以降50話まで見通してもらいたいなと思う今日このごろ。

 

 

魏嬰が使う紙人形のキーホルダー

魏嬰の魂が中に入って動くんだが、金光瑤に見破られて大ピンチに陥ったりする。

座学で藍湛に張り付いた紙人形はただの動くアイテム

魂が入った状態の時、藍湛の顔や唇にいたずらしてたしなめられていた。

らんじゃ〜ん、お前、嬉しかったくせにぃ〜

 

もう四月ですけどカレンダー

麗しいお二人の姿を毎月眺めよう

 

シャオジャンって書いてあるけど、これ、藍湛だよね、ワンイーボーだよね

ワンイーボーに唇をつけるなぞ恐れ多い

綺麗な顔してるよねぇ、ワンイーボー

 

出るのですね、公式資料設定集。

おそらく友達が買うv

てへv

 

ミニトート

可愛い

学生だったら使いますな

今?

使う場所がねーわ

 

 

テーブルマットだそうで。

もったいなくてマットにできんわ!