人種の壁を取り払ったミュージカル「ハミルトン」世界同時配信 | 黒人夫とのアメリカ生活30年

黒人夫とのアメリカ生活30年

黒人夫との約30年のアメリカ生活で体験した、黒人差別問題など、ありのまま綴っていきたいと思います。より良い未来を願って⭐️

昨日(7月3日)、トニー賞11部門を受賞し、アメリカ中が熱狂中の人気ミュージカル『ハミルトン』が、Disney+で世界同時配信された。

このアメリカの歴史を、音楽とダンスで描く本作品は、オバマ大統領やヒラリー・クリントンを始め、セレブ達がこぞって見にくる、チケット入手困難なプレミア演目だ。

この発表があってから、私はカレンダーにもマークして、この日をずっと楽しみにしていた。

そして、待ちきれずに、7月3日に日付が変更した、夜中12時から、午前2時40分まで鑑賞した。  

が、不覚にも、途中で睡魔に負けてしまったが、13歳の息子は、寝ずに最後まで見てたようで、とてもよかったと言っていた。

そして、その晩、娘と再鑑賞し、最後には、涙が溢れ、とても素晴らしかった。

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「米国建国の父」の一人、初代財務長官アレキサンダー・ハミルトン(1804没)の波乱に満ちた生涯を、ヒップホップに乗せて生き生きと描いたブロードウェーミュージカル『ハミルトン』。


アメリカの起源と、建国を取り上げた作品なので、アメリカが抱えるあらゆる問題、あらゆる矛盾、あらゆる闘争や、今も尚、アメリカに影響を及ぼし続けている奴隷制の原罪も、作品中に描かれいる。

この作品で面白いのは、実在する白人の役に、黒人などマイノリティー俳優が演じることで、これは自分たちの国でもあるんだ、と私たちに教えてくれる点だ。
  

アメリカは、「建国の父」たちや、彼らに似た容姿の人(白人)達だけの国じゃない。


私たちは皆、良きにつけあしきにつけ、この国を受け継いでいる。


だからこそ、私たちはこの国の未来を決める際に、発言する権利がある。

4年前、当選まもないマイク・ペンス現副大統領が「ハミルトン」を観劇にきた時、出演者が「この作品が米国の価値観を維持し、私たち全員のために、働くきっかけになったと願う」と訴える手紙を、舞台上から読み上げた。

トランプ新政権下で、米国の多様性が守られないのではないか、という心配と不安を表明したわけだ。

アメリカは移民の国であり、多人種の人達が住んでいるという事こそが、アメリカという国を表しており、人種の壁を取り払い、主要なキャストの殆どを、アフリカンかラテン系、メキシカンの俳優が演じている「ハミルトン」は、ある意味、革命的だ。


制度的人種差別や「ブラック・ライブズ・マター」(黒人の命は大切だ)運動の議論中のアメリカに、訴える意味があり、今、「ハミルトン」が世界同時配信されることは、とても重要な意味を持つように思う。












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