ジャニーズの性加害問題報道をめぐって、所属タレントが苦境にあるニュースが山ほど報道されているが、キムタクの主演ドラマ『教場』の続編を来春放送に向けての制作が決定していたのが、延期になったという内容があった。その原因として有力なのは、他キャストがジャニーズの不名誉な報道の巻き添えを食うのを恐れて降板したからだとか。
そのニュースによると、木村はそんなふうに「ミソ」がついてしまったことで、撮影の気分じゃないというか、乗り気ではなくなったらしい。難しくなったTVドラマよりは映画のほうがまだ実現しやすいと考えたのか、料理の世界を描いた自身の主演ドラマ『グランドメゾン東京』のほうに気持ちが行ってる、という。
こっちのほうなら視聴率もよかったし、映画化に動いてくれないかなぁ? そんな期待もあるようだ。もちろん、ここまで述べたことは絶対の真実かどうかは分からない。確かめようもないただの伝聞ではある。
ただ、キムタクには申し訳ないがこのことが仮に事実だったとして、ひとつスピリチュアルな教訓に触れることができる。
●どんな辛い状況でも、消極努力よりも積極努力をするのがプロである。
消極努力とは何かというと、ひどい状況が前提としてあって、それに勝てずその範囲の中で発想できる「何とか可能な策」ばかりを考えること。この場合、教場がダメになったので、それならば仕方なくグランドメゾンの映画化のほうを期待すっかぁ、という「せめてそれくらいは」的発想である。
積極的努力とは、不利な状況があろうとも、その行動基準が「できるかどうかよりも、したいという部分に力点がある」決断をすることだ。可能性に関係なく、これと決めた目標を譲らないことだ。
確かに、今は亡きジャニーズのボスの所業のせいで、罪もない(かどうかは分からない)所属タレントがとばっちりを食うのは可哀想ではある。しっかりした人物でもそれまで一流の働きをしてきた実績があっても、一人の人間だ。逆境荒波が襲えば弱気にもなる。
でも、本当にその仕事をするために生まれてきたような「血」が流れた選ばれし者であるならば。最後には「これくらいならできるかも」という消極努力で終わってはいけない。いや、終わりたくないはずである。それを「血」がゆるさないはずである。だから、キムタクが本当に根っからのスターであり、タレント魂を持ったやつなのかは、今後の動きを見ていけばおのずと分かるだろう。
人の本当の価値は、成功の絶頂時ではなく逆境の時にこそ分かるものなのだ。