書くこともないけど | 詩人:Writer 上杉浩司

書くこともないけど

 

 

 

 

書くこともないけど

だって私自身が何も

把握していないから

ただ人影を追いかけ

人影に惑わされ

最終的には自分勝手な判断を

するばかりであって

 

今日あなたに会って

明日は他の人に会って

その次は又

別の人に会って

 

細かく言えば

人生は出会いの連続

その中で

少しでも

縁があれば

そで擦り合うも

多少の縁とか

 

そんな説明は要らない

ただ自分の中で

もう一度

あなたに会いたいと思うことが

果たして

いいことか 悪いことか

それは 誰も知らない

 

重い錨を罪の海の中に沈めないよう

今日も 明日も

自分を見張っていないといけない

 

なんという無駄ばかりの人生

あなたの影のせいで

私は何回も同じ回廊を

彷徨うことになる

 

分かっているのは そればかり

いつの日かあなたの心根が

私の前に さらけ出されても

それが一体何になるのか

 

何十回目逡巡

名十回目の立ち止まり

 

神は一体

私に何を

告げようとしているのだろうか