果たして
私の人生は何なのだ
今も
あなたの幻影に悩まされ
毎日のなかで
一里塚のように
立ちすくすあなたに
一体何を私はすればいいのか
ただあなたを見ているだけでいい
と誰かが言っている
いっそうのこと
朝から晩まであなたの実体の代わりに
あなたの観念を連れまわして
どこにでも行くがいいと
これもまた誰かが言っている
様々の歩み寄りの中で
私はあなたに近づくための方法を
すべてを放棄した
その放棄の中にあなたの光を観た
この光が
いつまでも私の
記憶の隅々まで照らして
私にほんの少しでも
私だけの言葉を与えてくれるならば
私はいつも納得し
不幸からも遠ざかることが出来る
それによって
人生はほぼ成立すると思う
成り立つ詩にも出会えると思う