伝えたいと | 詩人:Writer 上杉浩司

 

 

 

 

 

朝起きてから夜寝るまでの間に

あなたに伝えたいことがあるとすれば

何だろう

 

多分それは表現出来ないものであり

仮に表現すればすぐにでも

時間が止まり崩れ去って行くものなのだろう

 

それを直感で悟っているわが身はいかに不幸なのだろう

最初からあなたと通じることの出来る免罪符を

すでに投げ捨てているようなものだ

 

だから私はもうあなたには伝えない

伝わったら困るものばかりではないかも知れない

それでも自分の直感のなせる技をどうしても

 

疑うことが出来ないから

私は今日もあなたに心の中で手紙を書いて

それを破り捨てています

 

決して伝えてはいけないもの

それを分かっている自分の気持ちだけが

伝わってほしい

 

 

 

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