錯綜の私から | 詩人:Writer 上杉浩司

錯綜の私から

 

 

 

 

 

長い間あなたを忘れていた訳ではない

ただ表現することが怖くて

私はあなたから遠く遠く位置していた

時に表現したい欲求をかみ殺して

抑え込んで

それが一体どんな意味を持っていたのか

今となっては

臆病過ぎた私に

呆れている

 

表現することで

私自身があなたと同化することを

むしろ

私は拒んでいた

それが私の社会に対しての誠意だと思っていたから

表現の自由とは一体何なのか

ここまで表現に拘り

あなたに迫ろうとする私は一体何なのか

 

ただ一つだけわかること

こんな自分が

こんな私が

あなたを惹きつけるなんて

到底思えない

であれば 一層のこと

表現する自由を選んだ方が

より勝利に近い気がする