踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!
2010年
監督 本広克行
脚本 君塚良一
出演 織田裕二 深津絵里 柳葉敏郎 ユースケ・サンタマリア 小栗旬
-あらすじ-
刑事課強行犯係・係長に昇進した青島俊作(織田裕二)は、湾岸署の引っ越しの対策本部・本部長となり引っ越しをしきっていた。引っ越しの最中に2つの不可解な事件が起こる。その捜査の最中に新湾岸署から拳銃が3丁盗まれるという事件が起こる。その拳銃で殺人が行われ、犯人は警察に「青島刑事が過去に逮捕した9人の犯罪者を釈放しろ」と要求する。要求をのむか検討している間に新湾岸署は占拠され、青島は病気と医者に宣告され、最悪の状況を迎える…。
-感想-
公開初日に見てきました!スピンオフ映画を除くと7年ぶりの新作であったので、20時という遅い時間にもかかわらず、観客はとても多かったです。
【ストーリー】
約2時間30分という長編映画にもかかわらず、主演の織田裕二を中心に最後まで進みます。ほかの主要キャラクターにスポットが当り続ける場面もなく、それでいて今までに出演したサブキャラクター(寺島進など)もきちんと出演していて、ファンにとっても満足できる作品であったと思います。スリーアミーゴなどの踊る節も炸裂し、会場から笑いが起こる場面も多々ありました。犯人も私にとってはとても意外な人でした。
【キャスト】
いつもの踊るメンバーに加え、新キャラクターとして登場した警視庁刑事部捜査一課管理補佐官・鳥飼誠一訳の小栗旬が登場しています。小栗旬のメガネ姿は警察官のキャリア組の顔にマッチしていて、さらに演技もよかったと思います。
【“彼”について】
(ネタバレを避けるために彼と呼ぶことにします。)物語の序盤から終盤までよくわからない行動えをしていた彼ですが、その真相はラストで明らかになります。しかし、彼の番組をよく見る私には、彼の演技は今までの踊るシリーズで演じていたキャラクターと異なり、いつもの彼であるように思えました。わざとですかね・・・(笑)
【続編について】
物語の終わりかたはまとまっていて、これでシリーズが終わっても問題はないように仕上げていますが、青島刑事の終盤での続編を期待させる一言が謎のまま終わりました。もしかしたら続編が近いうちにあるかもですね。
【評価】
踊るシリーズを見ている人はぜひ見たほうが良い作品になっています。3作品連続興行収入100億円超えも可能だと思います。2時間半と長い時間ですが、飽きなく見ることができます。
☆オススメ度 8/10☆
百万円と苦虫女
2008年
監督・脚本 タナダユキ
-あらすじ-
佐藤鈴子(蒼井優)は彼氏の行動に腹がたち、彼氏の部屋の物を全て捨てて逮捕されてしまう。前科持ちになり実家に居づらくなった鈴子はアルバイトで100万円貯まったら引っ越して見ず知らずの街で新しい生活を始めるという決意をする。海辺の町、山あいの村、地方都市と転々と引っ越していく中で鈴子が手に入れたものは…。
-感想-
【ストーリー】
一風変わった少女・鈴子の自分探し(?)の旅は、少し変わっているようだけど道理にかなっていて、鈴子の行方を見守るというかんじでこの映画を見ることができます。自分がこの場面で鈴子の立場だったら…と考えながら見るのが楽しい作品でした。ラストシーンは鈴子に叫びたくなります(笑)
【キャスト】
蒼井優はこれまでにたくさんの役をやってきているので、この変わった性格の鈴子もうまく演技できていると思いました。森山未来は「この役はあわないんじゃないか」と思いましたが、実は作中で演技をしている男性という役であったので、なるほど!ってなります。結果、森山くんも良かったです。
【評価】
物語はローテンションで進むものの、脚本が素晴らしいので、見終わったあとに余韻が残る映画です。なかなか良い作品であったと思います。
☆オススメ度 7/10☆
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半落ち
2004年
原作 横山秀夫 小説『半落ち』
監督 佐々部清
脚本 田部俊行 佐々部清
出演 寺尾聰 原田美枝子 吉岡秀隆
-あらすじ-
現職警察官である梶聡一郎(寺尾聰)は妻である啓子を殺害したと警察に自首してきた。自首の内容は「3日前に、アルツハイマー病である妻の啓子に委託され、首を絞めて殺害を犯した」というものだった。殺したことについては供述するものの、殺害してからの空白の2日間については供述を拒否し、警察用語であり、一部を供述したという意味である「半落ち」状態になる。
-感想-
名作と言われるだけあって、演出やストーリーの完成度の高さだけでなく、たくさん考えさせられる映画でした。
【ストーリー】
委託殺人と現職警察官の殺人という2大テーマのもと作品は進み、その物語と並行して県警と警視庁との関係の溝や、裁判官の生き方などのサブストーリーもあって、とても奥が深かったです。それぞれのストーリーは中盤は全然真相がわからなく、混乱もしますが、終盤には誰にでも理解できる結末であったと思います。
【キャスト】
寺尾聰さんはすごかったですね。人を殺した警察官という難しい役で、セリフも決して多くないので雰囲気で出さないといけかいという大役でした。何もかも失いつつある人間というのが上手く映し出されていました。吉岡秀隆さんはまだ若さがあって今とは違う雰囲気があります。
【演出】
この映画の不思議なところが、梶容疑者の警察時代を匂わせるシーンが皆無であるということです。この映画を見ると、梶容疑者げ警察官であったころが全く想像できません。それが返って私たちに変な同情や親近感を持たせなくし、客観的に映画を見させられ、考えさせるものだと思います。
【評価】
かなり完成度も高く、良い映画だと思うのですが、映像がちょっと古く感じられるので、今見るとなると抵抗感を持ってしまうので、少し評価を低めに設定しています。「古くても良いから邦画の名作を見たい!」と言う方にはぜひオススメします。
☆オススメ度 7/10☆
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