光量子コンピューター研究のもう一つの道 | 世界一役立つアメリカの大学進学情報

世界一役立つアメリカの大学進学情報

日本の受験産業の罠を抜け出しAGI時代へ備えよ。量子科学・人工知能の分野をアメリカの大学で専攻するための羅針盤

光量子コンピューティングの工学的な実装を追求する場合の大学応募先候補はXanadu系(カナダ・トロント中心)の大学。ただしXanaduが推進するのは、CV光量子方式とは技術的に異なる「光子サンプリング」をコアとする方式。

1.University of Toronto
Xanadu創業者の出身校、徒歩圏内に本社
専攻:Engineering Science 
戦略:PEY Co-opプログラムでXanaduインターン確実

2.University of Waterloo
量子情報研究所(IQC)、Co-op必須
専攻:Physics and Astronomy, Mathematical Physics
戦略:4ヶ月×6回のCo-opでXanadu長期インターン


3.McMaster University
トロント近郊、Xanaduとの共同研究

カナダの大学を卒業するとPGWP (Post-Graduation Work Permit) という就労ビザが取得できるので、そのままXanaduに正社員として残れる可能性がある

 

大学 プログラム名 特徴と期間 Xanaduへの戦略的優位性
University of Toronto PEY Co-op (Professional Experience Year) 12~16ヶ月間の長期インターンシップ。通常、3年次と4年次の間に実施。 深いコミットメント: 1年以上の期間でプロジェクトの中核メンバーとして働くことが可能。企業側も教育コストをかけやすい。立地: Xanadu本社(トロント市内)に近く、通勤・連携が容易。
University of Waterloo Co-op Education 4ヶ月間のインターンシップを計5~6回繰り返す。4年半または5年で卒業。 多様な経験: 短期間で複数の企業や部署を経験し、幅広い技術や企業文化を学べる。IQC連携: 量子情報研究所(IQC)があり、Co-opを通じた研究室または企業との橋渡しが強力。
McMaster University Co-op Programs 学部や学科により期間が異なる(4ヶ月~16ヶ月)。 U of TやWaterlooほど大規模ではないが、トロント近郊の利点を活かし、Xanaduとの共同研究を通じてインターンシップの機会を見つけられる可能性。

 

企業/機関 所在地 方式/技術 連携戦略の例
PsiQuantum 米国カリフォルニア州パロアルト (本社) 光子サンプリング (大規模集積フォトニクス) ウォータールー戦略: WaterlooのIQCは米国の量子企業との連携も強く、学生がCo-opでシリコンバレーに行くケースも多い。U of T戦略: EngSci出身者は米国トップ企業への就職実績が非常に豊富。
National Research Council (NRC) カナダ各地(オタワ、バンクーバーなど) 光学・フォトニクス研究 NRCの研究所(特にオタワ)は集積フォトニクスや量子センサーの研究が活発で、Co-opやリサーチアシスタントの機会が多い。
Lumeris (旧 Nuage Photonics) カナダ・モントリオール 集積フォトニクス (特にチップ設計) U of TやMcGill大学など、東部カナダの工学系大学と連携。光集積回路の設計・製造技術を学ぶ上で重要。