世界中がデータサイエンス、人工知能、量子コンピューター、生成AIなどの「サイエンス」分野の人材不足が話題になっているにもかかわらず東大、京大、慶應、早稲田などの国内名門大学の法学部、商学部、経営学部、国際教養学部、教育学部、経済学部といった社会科学や人文科学系の文系学部に進学しようとしている「世間知らず」な高校生が今でも1年に45万人ほどいる。
彼らは2030年前後の日本は数十万人規模の高学歴の文系学部卒の「余剰人材」が巷に溢れかえっていて新卒、未経験の文系学部卒など入り込む余地がない社会になっているだろうなどとは思っていないようだ。しかし、ほぼ確実にそういう状態になる。今から文系学部に入るのは「浸水して沈没しそうな船に次から次と乗り込むようなもの」だ。
日本の大学はアメリカと違い学部入学という時代遅れの「入り口規制」をしているので本当は理系分野を勉強したいのに目当ての大学の理系学部には合格できそうもないということで文系学部に入学する者が相当数いる。日本の大学にこだわっている限り、そのジレンマからは逃れられない。だが、それじゃダメなのだ。
入り口規制のないアメリカの大学に進学するべきなのである。アメリカの大学は専攻を決められるのは入学してから希望する専攻に必要とされるPrerequisiteを成績優秀で履修してからだ。応募時点では決めたくても決められない。
アメリカの名門大学に合格できそうか否かの判定は意外と簡単にできる。100%確実ではないが「おおよそ」は分かる。
TOEFL iBT100は言うまでもないがSAT Mathで780~800を達成すること、成績が学年上位10%以内であること、GPAが4スケールで3.7〜4あることだ。
どんなに優秀でも「学校の成績が悪い」場合はアメリカのトップレベルの大学には100%合格できない。またどんなに優秀でもSAT Mathで780~800が取れないとアメリカのトップレベルの大学に合格できるチャンスはほとんどない。
思い余ってCommunity Collegeに入ってはならない。仮に希望の大学にTransferできても人気の理系メジャーを選べる可能性はほとんどないからだ。
アメリカの大学は4scaleでデータを公開しているので自分のいる学校が5段階評価だったら4段階評価に変換する必要がある。4段階に変換できれば応募先の大学のデータと照合できる場合が結構あるのだ。もちろん、非公開の大学もある。
今の世の中、一瞬の判断、が人生に決定的影響を与える。判断するのは「自分」だ。他人任せの判断をしてはならない。アメリカの大学進学は全て自力でやるべきだ。TOEFL、SAT、応募先の選定、Applicationの準備など、全て自力でやるべきだ。本人ができない場合は親が代わってやるしかない。
私はある程度の助言はするが、本来の役割は「正統英文法」を教えることだ。