文理選択などという「もっともらしい」システムがあり70%ほどの高校生が文系を選択する。しかし、文系を選択するのは誤った決断だ。大抵の高校生は、理系科目が苦手、不得意なのは自分のせい、だと信じ込んでいるようだが実際は愚劣な教材を使っているからであり愚劣な教師に習っているからだ。今の時代は古典物理学から量子物理学への転換期だと思う。1913年に幕開けした量子力学が100年以上経ってようやく一般人にも重要課題として浮上してきた、のではないだろうか。それまでは得体の知れないことだ、と言って敬遠していれば済んだのだが人工知能の進展、量子コンピューターの実用化で、そうもいかなくなってきた。量子物理学の入り口は「化学」だと思う。特にAtomic Structureだ。これが理解できないと一生量子物理学は理解できないかもしれない。
このAtomic Structureを真剣に勉強できる最初で最後のチャンスが高校生の時期だ。この時期を逃してしまうと一生涯量子物理学を理解することなく終わってしまうだろう。その大切な時期に私は化学が嫌いだ、物理が嫌いだ、数学が嫌いだ、と我儘を言って勉強しないと後悔することになるだろう。何をどう後悔するかは分からないが地動説を知らないまま一生を終えるのに似ているような気がする。一般人の場合、日常生活には支障はないが、無知、無学な人間として生きることとなる可能性が極めて高い。一方、官僚、政治家、実業家、弁護士、公認会計士などのエリート層が量子物理学を理解していないと国の存立に影響するのは間違いない。