「俺の人生、最大の断捨離、自宅マンション!」
大変とは大きく変わること
福島正伸
俺の人生、最大の断捨離、自宅マンション!
こんなに晴れやかな気分になるとは思いもしなかった。
売買契約が、もうすぐ成立するが
自己破産した身、俺の手元には一銭も残らない。
今まで「やらずに後悔するくらいなら、やる!
それでも、やって後悔したことが一つだけある。
持家マンションを買ったこと」そう言ってきた。
資産価値がどんどん下がるものに、ローンの返済に追われ
おまけに固定資産税や大規模修繕積立費まである。
でも、今は違う。
手放した途端、後悔は微塵も感じていない。
むしろ、バカだった自分を受入れ、肯定している。
30代前半、35年もローンを支払うチャレンジしたのってスゴイよ、俺!笑
それも、亡くなった妻に「持家がほしい」と一言、言われただけが理由。
「よっしゃー買ったる」って二つ返事でOKした。
バカだけど、俺らしいじゃん。笑
さらに、「会社が嫌なら辞めろ。俺一人で稼いで返済するから」って、
すでに拒食症で体力のなかった妻に言い放ったのだ。
だから、人の何倍も働けた。天職と思えるくらい仕事を好きになれたのは
病弱だった妻のおかげだ。中途半端だと不平・不満が出る。
ずっと限界を突破して半端ない働き方をしてきた。
ローンがあったから、あそこまで頑張れたともいえる。
人生最大の買い物、4,000万円で購入した自宅マンション。
消費税は3%だったけど、住宅金融公庫の金利は、3.65。
今じゃ考えられない高金利だが、
25年前当時は史上最低金利と騒がれたのだ。
借金して繰り上げ返済しても
25年で6,000万円くらい支払ったことになるのか・・・。
良くやったよ、俺。笑
このマンションを舞台に、家族や仲間と楽しい思い出もたくさんある。
前回、全長250kmの娘と俺の引っ越し同様、またしても珍道中。
今度は、俺の引っ越しと美香の引っ越し200km。
また、越谷・ニコニコレンタカーで軽トラ24時間借りて、
「経験値が上がってきたね」とか言って、
身重な美香と2人、引っ越しにも慣れたもんだ。
ところが、荷台にカバーしたブルーシートが高速乗ったら、
ガムテープが外れて、思いっきり空気吸ってバタバタと膨張。
バックミラーがほとんど見えなーい。
これは幌馬車か(笑)車線変更できないじゃん。
「命のほうが大事だよ。高速下りて積み荷直そう!」と、美香。
「もう、『いつも何とかなる』って、思ってるでしょ。危ないから。」
と笑われた。
横浜・山手に着くと、
もうすぐ60歳になる、ご近所の隊員にわっち 丹羽 信司 (Shinji Niwa) が
チャリで駆けつけてくれた。
エレベーターのない3Fまで一緒に荷物を運んでくれ、大助かり!
高速を下りたから、予定が大幅に遅れて、
にわっちが手伝える時間がなくなってしまった。
あとは、美香宅の冷蔵庫と洗濯機。俺一人じゃ運べない。
コイツらを残して、ひとまず終了。
自宅マンションがスッキリした。
妻が亡くなって3年半。ずっとモノを捨て続け、
ようやく全ての部屋の片づけが終了した。
これで、いよいよ新たな生活が始められる・・・