先週、配線が壊れた給湯器を応急修理しました。でも、我が家の給湯器は21年も働いていて、給湯温度が安定しなくなって10年ほどになる。決定的に壊れる前に、交換することにしました。

交換の見積もりは、地元のリフォーム屋さんとネット通販業者に依頼。結果はネット通販の圧勝です。リフォーム屋さんは、排熱回収機構(エコジョーズ)がない安い給湯器(リンナイRUF-A2405SAW)でも20万円。ネット通販2社(住建ドットコム、正直屋)は、エコジョーズを備えた機種(同RUF-E2406SAW)でも16万円弱でした。
 
エコジョーズの本体
 
エコジョーズのリモコン(台所)

施工についても、ネット通販の雇われ店長(職人)さんのお仕事に問題なし。配管には綺麗に断熱材を巻き、アースやリモコンの配線もバッチリ。建売住宅の「使えればいいでしょ」的な配管・配線を綺麗に直してもらった感じです。
そして、エコジョーズは凄い。給湯器本体からの排気は、手をかざしてもヌルく感じるだけ。燃焼排気からここまで熱回収できるなんて、技術の進化は凄まじい。
 
【ぼやき1】

さて、僕は電気屋の倅なので、小売業界の栄枯盛衰を複雑な気持ちで見ています。

  1. 戦後、「ナショナルの店」などのように、家電メーカーが後押しする小規模経営の家電小売店が主流となり、戦後家庭の三種の神器(洗濯機、冷蔵庫、テレビ)の普及を担う。
  2. 昭和後期は家電量販店が台頭。電機メーカーは量販店向けの低性能品や在庫処分品を用意し、売上を求めて小規模小売店から量販店へ軸足を移す。
  3. 平成になるとネット通販が台頭。薄利多売が跋扈し、販売はネット経由、簡単な設置取り付けはヤマトやサガワ、エアコン取付けは工事センター(が依頼する職人さん)という時代に。
この流れはガス業界にも。ガス機器の販売は、使用量の検針や集金を担っていた協力会社が担っていましたが、次第にホームセンターや住宅改修業者(リフォーム屋)が台頭し、ネット通販(と通販業者に雇われる職人さん)に至るという感じでしょうか。
 
【ぼやき2】
昔から、「⚪︎⚪︎で仕事を楽に」とか「××で業務効率化」なんて話があり、今であればAIやクラウド。でも昔から、結果は同じ。楽になって効率化された分は、従業員の負担軽減ではなく、価格に転化されます。結果、より働かないと稼げなくなります。
ガス業界は、IT化で協力会社の検針業務や経理が効率化されて協力会社の人件費が削減されました。このまま通販が当たり前になったら、その結果はどこに跳ね返るのでしょう?