全ての事象は、実は今しか見られない光景である。
私は、子どもの頃から鉄道が好きで、よく写真を撮りに行った。当時は、上野駅には東北・常磐や奥羽・羽越、上信越方面への特急が、ひっきりなしに発着し、とても魅力的な光景であった。当時は、まさか見られなくなるとは思いもせず、ただ、まだ見ぬ遥かなる地へ夢を馳せて、夢中でシャッターを切った。
しかし、気付けば今残っている列車は、寝台特急「あけぼの」ただ1つである。
当時は、殆どの列車に食堂車が付いていた。子どもにとって、食堂車はまさに羨望の的であった。白いテーブルクロス。花瓶に飾られた一輪挿しの花。赤い制服を着た、ウエイトレスのお姉さん達。
全てが、憧れで、輝いていた。583系や485系の特急列車も、輝いていた。
もう、二度と見られない光景。もう、二度と体験できない良き時代であった。
そう考えると、今の光景もまた、二度とは見られない貴重な物である。
だから、今を大切にして行きたい。
毎日を大切に生きていこうと、改めて思う。
特急「はつかり」 上野~青森間 583系
特急「やまびこ」 上野~盛岡 485系200番台
(後ろには457系急行電車も見える。)

