キラキラとクリスヒョンに目を輝かすタオ。
……気に入らない。
[ Look at me!!!] side S
甘えん坊のタオはよくクリスヒョンになついている。
そこにイーシンヒョンがふたりに寄るとタオはさらに甘えだす。
そして、ふたりのヒョンに可愛がられてお菓子などを貰うと僕に寄ってくるんだ。
「セフナ~!いっぱい貰ったぁ!一緒に食べよ~!」
僕の腕に自分の腕を絡ませてお菓子の袋を開けはじめる。
「あんね、さっきね~……。」
楽しそうにクリスヒョンとイーシンヒョンの話をするタオ。
気に入らない。
タオ、今、だれといると思ってるの?
気に入らない。
タオが話してる途中でタオから離れて自分の部屋に入った。
このままじゃタオをぐちゃぐちゃに痛みつけてしまいそうで、自分を抑えるために部屋に入ったのに……………。
「セフナ?」
side T
僕が話してるとセフナが黙ったまま部屋に入っちゃった。
どうしたの?
僕から離れたときのセフナはものすごく怖かった。鋭い目で僕を睨んでた。
「セフンとなにかあった?」
その様子を見ていたシウちゃんが心配して声をかけてくれる。
「わかんない。けど、行ってくるね!」
ほんとはなんでかわからなくて、睨んだその瞳は怒りで燃えてて怖いけど、なにもなければ怒ったりしないもんね。
ちゃんと話を聞こう!
そう思ってセフナの部屋をノックする。
「セフナ?」
応答はないけど、ドアノブを引いてなかに入ると、暗闇のなかで2つの目が光っていた。
「セフ……んんっ!?」
セフナに近づいて顔を覗こうとしたら、腕を掴まれて荒く唇を塞がれた。
いつの間にか僕はベッドに押し倒されていて、一瞬の出来事に頭がついていけなくて真っ白になった。
唯一わかってるのは、怒りで唸るセフナが僕に噛みついてきたこと。
「タオは僕だけを見てればいいんだ。」
止まることなく荒く、深く重なる唇。
意識が跳びそうになる瞬間にセフナが耳元で囁いた一言。
嫉妬で狂った狼が僕に噛みついた夜が開けて目を覚ますと、目の前にはお腹いっぱいで満足そうに眠るセフナ。
「セフナのパボ……。」
僕はセフナしか見てないよ。
僕の目に写るのはセフナだけだよ。
そのあとセフナは2時間近くシウちゃんに説教されていた。