銀月の葉枯れ | 岩石翁の多肉ブログⅡ

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メセン栽培を主軸として、多肉植物の「岩石栽培」という新手法を実験中。その記録です。

銀月

 

 どうしたことか、銀月の葉が萎れ始めた。しかも、不思議なことに中央の根幹部分(最初の株だったところ)の下の方の葉だけが、である。セネキオだから、もちろん水切れには十分注意していたし、水切れが原因なら他の群生部分もただでは済むまい。その他、日焼け(銀月が日焼けするなどとは到底思えないが)や高温多湿、あるいは灌水過多などが原因だとしても同様である。なのに、この部分以外は株元の小さな脇芽も含めてみんな元気でムチムチしている。で、ちょっと心配になってあれこれ調べてみたところ、専門業者さんのところの健康な株でも下葉が枯れながら育っている場合があることが分かった(本当は下葉も残っている方が見栄えがいいのだろうが…)。というわけで、とりあえず今回は「老化現象」なのだろうということで片付けておく(←強引)。一応、二重鉢で高温対策を施し、直射光栽培でたっぷりエネルギー源を与えて水切れにも注意してはいるが、短期間でこれだけの株立ちになって更に株元から新しい脇芽も出ている状態なので、さすがにお疲れ気味なのかもしれない(苦笑)。なにしろ、1年半前のスタート時点では、これっぽっちの株だったのだから↓。ちなみに後ろに写っているアルビニカも、まだ頭数が少なかったなあ(笑)。

 

1年半前の姿

 

 ちなみにネット上では、銀月の栽培に関して百家争鳴状態の諸情報が錯綜しているため、悩んでいる初心者も少なからずおられるようである。私もまだ試行錯誤の段階なので偉そうなことは言えないが、1年半でここまで育てることができた者の方法論として以下にちょっとまとめておくので、ご参考までに。ただし、毎回言っているように、私の場合は「岩石栽培+二重鉢による冷却+水上栽培による冷却」の特殊な三段構えで育てているという大前提があることをお含みおきいただきたい。

①普通の多肉よりも水切れに弱い、ということを常に念頭に置いて育てること。サボテンやメセンの感覚で水やりしていると、確実に枯れる(哀)。生育の波はあっても明確な休眠期など存在しないので、加減は必要だが一年を通して水切れさせてはならない。(個人的には、よく言われる「冬型種」などではないと考えている)

②メセン類と同じく、蒸らしてしまったら死あるのみ、である。したがって、(条件にもよるが)室内の窓辺などでまともに育つ多肉ではない。とにもかくにも屋外に置いて通風を図ること。

③真夏であっても遮光してはならない。ただでさえ、白いフェルト状の表皮で自ら遮光しているのである。そして、それさえも通過してきた強光線の一部を使って光合成するような体の作りになっている。銀月を遮光することは断食強要に等しい行為なのであって、衰弱死して当然なのだ。一年を通して遮光は不要である。

④うちとて日照環境に恵まれないためパーフェクトな状態ではないのだが、葉と葉の間隔が開いて茎が目立っているようでは明らかに徒長状態である。ネット上ではそのようになった銀月をよく見かけるが、元々極端に日当たりが悪いのか、あるいは遮光でもしてしまっているのか、そのうち生育に悪影響が出てくるのではないかと老婆心ながら案じている。