青磁玉総括 | 岩石翁の多肉ブログⅡ

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メセン栽培を主軸として、多肉植物の「岩石栽培」という新手法を実験中。その記録です。

 青磁玉栽培の敗因(まだ壊滅したわけではないが)について、自分なりに結論が出たのでまとめておきたい。まず客観的な事実として、冬季降雨地帯である青磁玉の自生地と繭形玉の自生地はかなり近く、当然のことながら両者は性質が似通っているはずである。にもかかわらず、繭形玉はどうにか普通に育っているのに青磁玉は壊滅寸前なのはどうしてなのか。我が家で何か違いがあるとしたら、導入時期の差だろう。青磁玉の導入時期は我が家の冬季降雨地帯産の中では一番古く(2年半ほど前)、まだ冬季降雨地帯産に対する私自身の認識が不十分な時期であった。ある意味、夏季降雨地帯産を中心に据えた新しいやり方を無理に適用しようとしてしまっていた感がある。そのため、温暖期には水やりをもっと辛くしたり更には二重鉢にして冷却すべきところだったのだが、滑り出しのところでそれらを怠ってしまっていた。そして、その結果生じた異常脱皮を解消するため、更にイレギュラーな管理を重ねるという悪循環に陥ってしまったと考えられる。結局それが挽回できないまま、現在の状況を迎えてしまったと思われるのだ。

 遮光と断水によってリトープスを「休眠」させるべきではないという自分の考えは今でも変わらないが、冬季降雨地帯産に関しては、灌水量を(我が家のリトープスの基準では)もっと絞る必要があるように思われる(冬季降雨地帯産の扱いに関しては、長くなるので後日改めてまとめたい)。また、自生地では、冬季降雨地帯の果てに位置する西部の海岸地帯に近づけば近づくほど平均気温が低めになる傾向があるが、年間を通じて遮光は一切すべきではないという方針も変えるつもりはない。我が国の年間日照時間(=晴天時間)は自生地の半分程度にしか達しないという、看過しがたい事実があるからである。もちろん、冬季降雨地帯産には夏場の高温対策が必要になるが、あくまでも夏季休眠という回避手段をとらずに高温を緩和していく方針である。

 今のところ、繭形玉の方は問題なく育っている。導入後の水やりでいきなり身割れして焦ったが、要するにそれは警告だったのだろう。シリンジ主体にして灌水量を辛くしたら問題は生じなくなったが、念のための高温対策として、夏を迎える前に二重鉢化しておくことにしたい。