解剖学を学び続けたセラピストへ ① | エグゼティシャンアカデミー Osaka

エグゼティシャンアカデミー Osaka

マッサージそして講師歴20年
延べ20,000人もの施術経験を持ち、かつ多数のマッサージ師・セラピストなどを育成してきた真のエキスパート 佐野香織によるセラピスト養成のためのプライベートスクール

第1回
解剖学を学びすぎて、迷子になる時期が来たら


セラピストを続けていると、
ある時ふと、こんな感覚が訪れることがあります。

一生懸命、解剖学を学んできた。
筋肉も、神経も、筋膜も、
以前よりずっと詳しく説明できる。

なのに、
施術が前より難しく感じる。
手が迷う。
自信が揺らぐ。

「もっと勉強が足りないのかな」
「まだ理解が浅いのかな」

そう思って、
さらに解剖学を深く掘り始める。

これは、とても真面目で、
施術を大切にしているセラピストほど
起こりやすい状態です。


解剖学を学び始めた頃、
それは安心のための地図でした。

どこに触れていいのか
何を避けるべきか
どうすれば安全か


次に訪れるのは、
変化を起こすための解剖学。


「ここを緩めれば、こう変わる」
「このラインを使えば、結果が出る」

この段階で、
施術は確実に洗練されていきます。

でも、
さらにその先へ進もうとすると、
こんな違和感が生まれ始めます。

知識が増えるほど、手が固くなる。
考えるほど、身体から離れていく。

ここで多くの人が
「もっと学ばなければ」と思ってしまう。

けれどそれは、
学びが足りないサインではありません。

それは、
解剖学を“前に出す段階”が終わり始めた合図。

迷子になる時期は、
後退ではなく、
次の段階に入るための通過点なのです。

(次回へ続く)


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